そして新型スタータ
↓ 文字らしきものは製造年?だけ
↓ 整流子は一般的なモータと同じ軸面タイプです、ブラシは4極。
↓ ギアを打ち込むソレノイドと接続するアームは樹脂製
グリスが塗られているのが判ります。
製造年の英語表記や部品の質感、設計思想をみると、新型スタータはエレクトロマシュ製ではなく西側諸国の部品を使っているような気がします。
ロシアンサイドカー ウラルなブログ
そして新型スタータ
↓ 文字らしきものは製造年?だけ
↓ 整流子は一般的なモータと同じ軸面タイプです、ブラシは4極。
↓ ギアを打ち込むソレノイドと接続するアームは樹脂製
グリスが塗られているのが判ります。
製造年の英語表記や部品の質感、設計思想をみると、新型スタータはエレクトロマシュ製ではなく西側諸国の部品を使っているような気がします。
特に壊れたわけではありませんが、スターターモーターを交換しました。
2016年モデルから新型のスタータが採用されており、これに変えることで何か変化はあるのか?
いや、むしろ改善のための部品変更だろうし、なにより大阪のSさんと名古屋のHさんが良いものだと言ってた!
と、いうことで「何が変わったのか」を調べるべく新型スターターを入手しました。
↑ 入手した新型スターター(左)と取り外した旧型スターター(右)
ひと回り小型になっていることがわかります。
重量を調べたところ、旧型4.1kgに対して新型は3.9kgと200gほど軽くなっています。
質感も全体的に向上しており現代的な感じがしますね。
まずは旧型のスターターを調べてみます。
ボディに貼られたラベルからウクライナ製であることが判りました。
2013年2月の製造ですから割と新しい部品です...
末端のカバーにはメーカー名であろうЭЛЕКТРОМАШ(エレクトロマシュ)の刻印が有ります。
それにしても鋳物の質感といい、ベークライトを使った絶縁体といい2013年製の部品には到底見えません、ソ連時代から変わらぬ作りなのではないでしょうか?
さらに分解してみます。
↓ ローター
↓ 整流子は円盤形
↓ ステーターコイルと奥にあるブラシは4極
↓ ギアを打ち込むソレノイド
いずれも油分はほとんどなくカラカラですw
紙製のガスケットは微妙にオイルが滲むため液ガスを併用して使っていましたが、整備性がとても悪くどうにかしたいと思っていました。
先日ebayを眺めているとウラル用のシリコンガスケットが売られているのを見つけ早速個人輸入して試してみることに。
↓ 注文後アメリカから4日ほどで到着したシリコンガスケット
思ったよりも品質が良さそうで期待が持てます。
まずは実験的に試すべく、左側シリンダーのヘッドガスケットで様子を見ることにします。
古いガスケットを剥がしたら、液ガスの残りかすなどの汚れをスクレイパーでこそぎ落としていきます。
ついでにバルブクリアランスの調整でもしようかと上死点を出すと、ロッカーアームとバルブの間に隙間がまったく無いことに気付きました。
なんだ、右側が五月蠅くなったのではなく、左側が静かになったというオチだったのね...。
↑ クリアランスゼロだとTDCマークでは上死点が出ているか判らないので棒を突っ込んで直接ピストンの位置を探ります。
どうやらガスケットがヘタり、シリンダーが沈み込んだのが原因みたい。
シリンダーを締結するナットが全て緩くなっていました。
そういえば、2年ほど前スタッドボルトのネジ穴が抜けるという不具合でエンジンケースにヘリサートを行った際、ベースとヘッドのガスケットを交換しています。
あれから一度もチェックしていなかったっけ?
規定トルクで4カ所のナットを締め付け、バルブクリアランスを0.1mmほどに調整しておきました。
話が脱線しましたが、紙のガスケットとシリコンガスケットはこんな感じです。
さっそく装着!
付属の説明書(紙ペラ1枚)には8mmのセンターボルトの場合4.5Nm~5.0Nmと書いてあります。
しかしそれだと強く締め過ぎな感じがするため、ほどほどの力加減で締結しておきました。
(勘違いしておりましたが、50Nmでなく5Nmです、恐ろしく低い締め付けトルクなので要注意! そりゃロックタイト推奨にもなります 2018/06/17 追記)
説明書にはロックタイトの使用を推奨していますが、定期的に増し締めする方向で...
試しに十数キロほど近所を走って来ましたが、今のところオイル滲みは全くなく、熱にも耐えているようです。
たしか,18年モデルからガスケットの材質が変わるようなアナウンスを聞いた記憶があるけど、まさかこれじゃないよね?
購入後5年も経過すると、ゴムや樹脂部品が少しずつ劣化してきます。
最近気温が暑くなって気になるのがトランクのトリムです。
トリムを取り付けるための接着剤(両面テープ)が気温で緩くなり、トランクリッドを開閉する度にネチャネチャしますw
トランクの縁に触ろうものならベタベタです、どうにかしたい!
と、いうことでトランクリッドのトリムを交換することにしました。
現行モデルのウラルは接着剤不要なトリムを使っている様子なので、それをパーツで取り寄せれば良いのですが、折角なので国内メーカーのトリムを試してみることにします。
モノタロウで2種類のトリムを取り寄せました。
取り付け自体は差し込むだけですから全然難しくはありません。
張り付いた接着剤を取り除くのが最も煩わしく作業のハイライトです。
アルコールとブレーキクリーナーで溶かしながら時間を掛けて接着剤の残りカスを剥がしました。
↑ トリムの中に金属のクリップが埋め込まれているため接着剤不要でも簡単には外れません。
コーナーの追従性もバッチリです。
こんなに簡単に美しく施工出来るならもっと早めに交換しておけば良かった...
余ったトリムはトランクの内側の縁に使って見ました。
雨の進入が気持ち防げるのではないかと期待しています。
まぁ、これ以前のモデルにトリムは付いていなかったので、付いただけでも大進化だったのですけどね。
削り出したキャリサポを仮止めしてみました。
計算通りばっちりですね!(自画自賛)
ネジ穴やパッド位置などに問題ない事が判ったので、仕上げのアルマイトを施します。
電解して適当に調色した黒の染料に漬け込めばブラックアルマイトの完成です。
元の塗装に似せるため、敢えてピカピカに磨かずフラットブラックな感じに仕上げました。
純正のキャリサポは微妙にキャリパーセンターが出ておらず、シムを噛まして調整していましたが、自作のキャリサポはあらかじめシム分の厚みを調整してシム無しでもセンターが出るようにしてあります。
実車に取り付け後、近所を30kmぐらい走って様子を見ると、外周までしっかりパッドが当たっているのが確認できました。
思わぬ二次的な効果として、純正のテッチンからジュラルミン(A2017)にすることで半分以下の重量になりました。
A2017はSS400に匹敵する引っ張り強度がありますから特に問題ないと思いますが、バネ下重量の削減を喜ぶべきか、強度不足の心配をすべきか、あまりにも軽くなったので少し心配です。
純正9mm厚→自作10mm厚にしたり、ネジ穴回りの肉厚を純正より確保するなどそれなりに考慮しているので大丈夫じゃないかなぁと。
DIYは自己責任と言うことで、しばらく様子を見てみます。
2年ほど前、興味本位で取り付けたペタルディスクですが、カタログ値で外径は同じハズなのに若干パッドの当たり位置が良くありません。
実用上の問題はないのだけれど、外周が残ってしまってなんだか損した気分です。
と、いうことでディスクが削れて段差が出来る前に改善を試みます。(現状0.03mmディスクが減ってました)
まずは純正キャリパーサポートを取り外して、ネジ穴の位置などを正確に調べます。
図面が出来たら、キャリパーを外側に3.5mmほどオフセットしたワンオフキャリパーサポートを設計。
フリーウェアの2D CADで図面を引きました。
それを元にCAMソフトでCNCの切削パス、Gコードを生成します。
形状は単純なものの、サイズがデカいので手持ちのフライスでは加工限界ギリギリでした。
ステージの衝突までハンドル1回転分の余裕もないぐらいです。
そのため慎重に原点を出してGコードを実行します。
WinXPでパラレル制御という古いCNCソフトを使っています。
フライスモーターの定格使用時間が30分ですから、モーターを休ませながらの作業になります。
切粉を掃除しながら加工すること3時間ぐらい。
無事図面通りに削り出すことが出来ました。
つづく...
グリップヒーターを仕込んでいるものの、手の甲が冷たくて仕方ない今日この頃。
少しでも寒さを軽減するためにハンドガードを装着してみることにしました。
チョイスしたハンドガードはZETAのアーマーハンドガードベンド。
その名の通り曲げることでハンドル外側の空間を確保し、いざというときにハンドルから手を抜きやすい構造になっています。
右側(スロットル側)は特に問題なく取り付けできます。
左側(クラッチ側)はクラッチワイヤーが干渉してポン付け出来ません。
樹脂部品を塗装しながらどうしようか考えます。
取り付け方法を考えた末に、部品を作ってステーの位置をずらす方向で進めることにしました。
CADで図面を引きCNCでジュラルミンを削り出します。
イメージ通りの部品が完成しました。
続いてアルマイト
電解→染色の工程を経てブラックアルマイト仕立てにしました。
こんな感じでステーの位置をずらして無事クラッチワイヤーとの干渉を回避!
グリップを貫通すると接着剤のはみ出したバーエンドがみすぼらしいのでこんな部品をモデリングしました。
3Dプリンタで出力してグリップにハメ込みます。
これにてハンドガードの取り付け完了!
バイクのカスタム部品は「付く」のじゃなくてあらゆる手段を使って「付ける」のですw
ハンドガードをつけると一気にレトロ感が失われ自分の好みとは少し離れてしまいましたが、寒さを防ぐためにはそれをうけいれねばなりません。
どうでしょ?
久しぶりの良く晴れた週末です。
ほぼひと月ほどまともにバイクに乗れなかったものですから、フラストレーションの解消にひとっ走りしてきました。
やってきたのは平塚にある芝崎モータース。
自宅から片道30kmほどありますが、サイドカーのノウハウを多く持ち、購入後もサイドカーの特殊な操作性を踏まえた指導までしてくれる信頼できるショップです。
先日お邪魔したとき、フロントブレーキからジャダーがまれに発生している旨を相談すると良い情報を教えてもらいました。
・パッドの面取をすべし
・新型モデルのトルクロッドは良いぞ
と。
パッドの面取はセオリー通りにやれば良いので、新型モデルのトルクロッドを早速注文しました。
↑上:従来のトルクロッド 下:新型モデルのトルクロッド
シャフトが一回り太くなり、一目で強化されていることが判ります。
従来のトルクロッドは経年劣化でゴムブーツが裂け、ピロボールにガタがあるためキャリパーサポートを手で回転方向にゆするだけでもカコカコ動いてしまいます。
元々フローティング構造ですから多少動いても問題は無いのですが、ジャダーの一因になっている可能性があるので、新型モデルのトルクロッドに交換してみました。
↑ 取り付け自体はボルトオンです。
ガタは無くなり、手でキャリパーサポートをゆすったぐらいではびくともしません。
停車間際の極低速時に起きていたジャダーですが、帰路では起きなかったように思います。
おまけ
・側車輪スペーサーカラー交換
ウラルの持病のひとつに、側車輪とシャフト側スプラインのスペースを確保するカラーの異常摩耗があります。
これを防止するため、芝崎モータースでは焼き入れした炭素鋼を使用した強化カラーを用意しているとのこと。
幸い自分の車両は僅かな摩耗で済んでいましたが、放っておくと側車輪に横方向の加重が掛かったときにガタが出るみたいです。
↑ 外したカラー、幸い摩耗はごく僅か。
以前、側車輪のみ円錐ころ(テーパーローラーベアリング)に交換しており横方向への加重に対してもくろみ通りの効果が有ったのかもしれません。
それでも折角ですから強化カラーを入れて頂きました。
すぐに体感できるような変化はありませんが、きっと良いものに違いない!
しばらくしてから様子を見るのが楽しみです。
以前取り付けたフットリバースペダル。
足を差し込む空間が狭く、キャブレターモデル向けの部品ではないと結論付けました。
元の手動レバーとほぼ同じ角度で取り付けて無理矢理使用していましたが、そろそろ我慢の限界です!
キャブモデルでもストレス無く使えるように改造することにしました。
まずは使いやすい形状を割り出すために型紙を作り現物合わせで最適解を求めます。
ペダルの位置を極端に下げるとフットペグのステーに当たり、絶妙な調整が必要で、いくつ型紙を作った事か...
作った型紙を元に部品を切り出します。
6mm厚の鉄板を切り出し、ディスクグラインダーで大雑把に整形したあと、ちまちま金工ヤスリで仕上げます。
↓出来上がった部品。
足で踏みつける部品ですから強度を確保しなければなりません。
X形の開先加工をして溶接時に奥までしっかり溶け込むようにしました。
見た目は気にせずモリモリ溶接!
↓溶接完了!
塗装をしてしばらく乾かしたら完成です。
さっそく実車に装着してみました。
とても良い具合です!
ストレス無く足でリバース操作ができるようになりました。
まぁ、キャブモデル向けの純正オプションをメーカーが出していれば自作する手間なんて無かったのですけどね...
うっかり触って火傷をしたことが度々あり、エキパイにサーモバンテージを巻いていましたが、たった2年で驚きの白さに!
元々は黒いバンテージだったんですよ、信じられますか奥さんw
と、いうことでバンテージのまき直しをすることにしました。
ちょっと前はそこそこ高価なイメージのあったサーモバンテージすが、最近はとても安く手に入るようになり驚きです。
せっかくですから一般的なグラスウール繊維ではなくバサルトファイバーとかいう素材を試してみることにしました。
なにやらチクチクしにくい、退色しないなどの特徴がある様子です。
セオリー通り水に濡らしてまきまきします。
ウラルのエキパイはそこそこRがあるのでシワがよらないように巻くのは結構難しいです...
チタン色?(メーカー呼称)もなかなか良いですね、ホントに退色しなければ良いのですが。
しばらくエンジンを回して初期焼けの煙が出なくなれば交換終了!
排気温を下げないことで流速が云々などという崇高な目的ではないので一瞬素手で触れても大丈夫な断熱力があれば満足です。