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アルマイト

2015.06.23

オイルラインの改造は下手をすると出先で走行不能に陥る可能性がありますから、慎重に検証しながら何段階かにわけて実施する予定です。
その第一弾となるフィッティングパーツがキノクニから届きました。

↑ キノクニのランマックスシリーズはアールズの赤や青と違い、黒と銀を基調にした落ち着いた色合いです。

それに合わせて先日削り出したオイルブロックもアルマイトを施すことにしました。
A2017は腐食しやすいので耐腐食性の向上も兼ねています。

アルマイトに使用するのはレッツアルマイトのキット。
今までにもキャリパーサポートなどを何個も施工して大変良い結果を納めています。
成功のポイントは
・電極の接続は念入りに行うこと
・温度の管理(20℃ ±5℃)をしっかり行うこと
・陰極は陽極以上の面積を確保すること
でしょうか?

↑ 温度の管理には凍らせた水入りのペットボトルを使用。
陰極は鉛板より入手が容易なアルミ板を使用しています。

電解中は水素と酸素が大量に発生します。
無臭で人体に害もありませんが、むせるような感覚がしますので換気はしっかり行います、可燃性ガスも出てますから。

低めの温度で長めに電解することでアルマイトの難しいA2017も問題なく施工出来ます。

電解が終了したら着色工程です、フィッティングに合わせてブラックアルマイトにする予定でしたが黒色の染料を持っていません。
しかし、アルマイトの染料は混色が可能ですから色の三原色さえ揃えれば、殆どの色が再現できます。

青・赤・黄の染料を上手く混ぜると黒っぽい色になります。

15分ぐらい染料に漬け込んで着色完了!

最後に酸化皮膜の穴を閉じる封孔処理です。
酢酸ニッケル溶液で10分ほど煮込むだけ。

とても酸っぱいニオイがするので家の人に怒られないようにしっかり換気します。

んで完成!

適当に調色した割にはわりかし黒ですね。

酸化皮膜は硬質で電気を通しません。
アルマイトが成功したかはテスターを当て通電するか確認するとすぐに判ります。

プローブの先端で軽く引っ掻いても傷が付かないくらいの硬度があります。

次はオイルクーラー(コア)の取り付け場所と方法を考えねば!