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フロントカバー分解(ならず)

2022.11.03

異音はするものの、動作フィーリングに全く変化はなかったので600km以上そのまま乗っていましたが、ようやく部材が揃ったので作業が出来ます。

自分のウラルはオイルクーラーが付けてあるのでそれを外すのが少々面倒です

そういや2015年にオイルクーラーを取り付けて以来、外すの初めてだなw

ところが...
点火タイミングを取るセンサー類とシールカラーを外したところで
作業強制終了!

↑ フロントカバーを固定する皿キャップが固着して外れませんw
工具の方が負ける始末です、ペネトンも効きません。

4mmHEXのビットを2本も折ってしまいました。
8年前に新型フロントカバー取り付け記事の中で予言していた皿キャップの懸念が現実になるとは...

エキストラクタで外すことは難しくないのですが、戻すための部材が無いためこれ以上の作業を中断せざるを得ませんでした。

シールカラーの紙ガスケットとカムシャフトのオイルシールを交換して元の状態に戻します。

部材(ネジ)を揃えてやりなおしかぁ
...と、思ったら直ってる!!

どうやらカムシャフトのオイルシール劣化が異音の原因だったみたいです、オイルシールから抜けた内圧がタイミングセンサーのカバーを叩きチリチリ鳴っていたと。
たしかに指の力だけで抜けるぐらい嵌め合いが緩くなっておりゴムが硬化して変形しています。

結果論ですがそもそもフロントカバー開ける必要無かったのね...


意図せず異音解消ですw
しかし来たるべきエンジンO/Hのためにフロントカバーのネジどうにかしないとなぁ。

ガスケット製作

2022.10.30

フロントカバーを開ける前に閉じる準備をしないといけません。
何を言っているか意味不明ですが、開けたからには元に戻す必要がありそのための消耗品を準備しておかないと開けられないということですw

んで、フロントカバーを開けるためには以下の消耗品が必要です。
・フロントカバーガスケット
・シールカラーガスケット
・カムシャフト軸のオイルシール

カムシャフト軸のオイルシールはモノタロウあたりで国産品を調達すれば良いのですが、フロントカバーやシールカラーのガスケットは機種専用品になりますからディーラーを通してメーカーに注文するしかありません。
しかしこのご時世、リードタイムが不明すぎて純正品がいつ来るのか判りませんから今回は自分でガスケットを切り出すことにしました。

↑未使用のガスケットを複製するのが一番ですがそれがないから自作するわけで、フロントカバーのフットプリントをスキャニングしてデータを作りました。

国産0.3mmのガスケットシートに作ったデータを印刷。

ポンチで先に穴を開けてから切り出すと破くリスクを減らせます。

0.3mm程度のガスケットシートであれば、カッターナイフよりハサミで切り出した方が綺麗に仕上がります。

↑ 完成! シールカラーのガスケットも同じように作りました。

カムシャフトのオイルシールは国産品(NOK)をチョイス。
パーツリストでは16x30x8のシングルリップが指定されていますが、実際に装着されているのは同サイズのダブルリップです。
なぜパーツリストと異なるのか判りませんが、場所的にはダストが入る可能性は低く、シングルリップで問題ない気がします。
↓ 調達したオイルシール

左からシングルリップ16x30x7・ダブルリップ16x30x7・台湾製ダブルリップ16x30x8(装着されていたのと同じ物)
国産品(NOK)は厚みが1mm薄いですが装着に問題はありません。

さぁこれでフロントカバーを開ける準備が出来たぞ!

謎の異音

2022.10.16

エンジンが暖まるとチリチリと周期的な異音が聞こえる事に気づきました。
購入以来ほぼノートラブル?なマイウラルですが、ここに来て重大トラブル発生か!?

軽いアルミの部品を叩くような音なのですが、他のノイズが激しいため何処で鳴っているのか特定が難しい...
人間の耳だと曖昧なのでレコーダーを使って距離と音の大きさを論理的に調べたところ、どうやらフロントカバーの内部機構からする音と特定できました。

聴診器をフロントカバーのオルタネータ、カムシャフト、クランクシャフトの位置に当て聞いてみるとカムシャフトの軸で発生している可能性が高そうです。

とはいえベアリングやギヤの破損で生じるような音は聞こえず、何が鳴っているのかさっぱりわかりません、面倒ですが一度フロントカバーを開けて目視確認しなきゃですねぇ。

「サイドカーダッシュパネル」同人アイテム頒布

2022.05.21

こちらの記事で公開したサイドカーダッシュパネルを少数頒布します。

ウラルを愛する同志に向けたいわゆる同人アイテムです。
完璧な製品ではありませんのでその趣旨を理解できる方向けとなりますのでご承知さい。

頒布品の概要

ラグジュアリー感がアップするサイドカーダッシュパネルです。
日本ではほとんど使われないヘラ-ソケットを廃止しUSB電源とシガーソケットを追加します。
パッセンジャーの電熱ブランケットやスマホの充電、キャンプ地などでの電源確保等、様々な用途にお使い下さい。
バッテリーの状態を確認できる電圧計付きです。

厚めのステンレス鋼板を使用し外注で製作したため思いのほか高価になってしまいましたが、国外で売られている同様の製品よりは安価にできました。

特徴
・SUS304 t3.0 を使用した錆にも安心、丈夫な設計です。
・USB電源、12Vシガーソケット、電圧計、それらをOn・Offするスイッチを搭載。
・サイドカーの開口部がわずかに狭くなります。
・純正ヘラ-ソケット部の切除が必要です。

頒布価格 9,000円(送料別)
頒布場所 ヤフオク! 数量 5  完売しましたありがとうございます!

外観


スイッチ・電圧計・12Vシガーソケット・USB電源




電圧計・12Vシガーソケット・USB電源の位置は組み替え可能です。

装着の状態


パッセンジャー足下の空間


取り付け方法

1・下準備
標準のヘラ-ソケットを取り外し、Sidecar power outlet/fuse box(~2016 IMZ-8.1040-18083 / 2017~ IMZ-8.1040-18083-10 )のヘラ-ソケット取り付けステーをグラインダーや金鋸などで切除して下さい。

2・配線
サイドカーダッシュパネルの黒線をマイナスに、他方をプラスに繋いで下さい。

ヘラ-ソケットを外した際に空いたコネクタに付属の平型端子で接続するのが手軽です。(赤→プラス 茶→マイナス)

3・取り付け
上側のウィンドシールド取り付け穴に付属のM6ねじとワッシャーを使用してサイドカーダッシュボードを取り付けて下さい。
ウィンドシールド装着車はダッシュボードパネルの厚みで生じた段差を埋めるため、下側のネジ穴に3mm厚の板を噛ますなどして取り付けて下さい。
簡易的にはM6ワッシャー3枚重ねでおおよそ3mmになります。

※付属のネジや端子はあくまでもオマケです、適合しない場合はご自分の環境に合わせて適宜ご用意下さい。

カスタマイズ

サイドカーボディの傷をさけるため、ダッシュボードパネル裏面にはフェルトや薄いスポンジ等を貼っておくと良いでしょう。
また、パッセンジャーの思わぬケガを防止するためダッシュボードパネルの露出したエッジにはモールを付けると安心です。

ダッシュボードパネルはステンレス製であるためそのままでも錆びる事はありませんが、塗装したり木目調・カーボン調のカッティングシートを貼るなどして自分好みにカスタムして下さい。
その際は一度配線や電装を全て取り外し、塗装などの施工をしたあとに再度外した部品を取り付けて下さい。

免責

設計には自分の所有する車両を使用したため、年式や個体差などでダッシュボードパネルを削るなど小加工が必要になる場合が考えられますのでご承知下さい。

小傷につきましてはご容赦下さい。

どうなるロシア情勢!

2022.03.08

ここひと月で急展開、いや、コレを書いてる間にも状況が刻々と変わっているような状態ですが、ロシアのウクライナ侵攻による影響を考えてみます。
まぁ素人の根拠に乏しい想像なので細かいことは色々ご容赦を。


当方、過去5回ロシアに渡航しトータルした滞在期間は2ヵ月を超えるぐらいの似非ロシアフリークです。

シベ鉄に乗ったり

ソユーズの打ち上げを見に行ったり
(正確にはカザフスタンのロシア租借地ですが)

ユーラシアの大地(の端っこ)を自分のサイドカーで走ったり

ロシアでは数々の楽しい体験をしてきました。

ロシアの人々は素朴で人情味があり、だけど自分の意見はしっかり主張する印象です。
一人で街を出歩いても危険を感じるような事は一度もなく、他に行ったことのある国よりよっぽど安全に感じました。

そんなわけですっかりロシアの文化を気に入り、ウラルサイドカーに乗る理由のひとつでもあるのですが、プーチン大統領率いる政権が仕掛けたウクライナに対する侵略戦争の制裁で瞬く間に国際社会からロシアは分断されようとしています。

すでに本邦からもロシアへの渡航自粛が発信され、コロナ禍が去ってもロシアへ観光に行くことは難しくなりました。
それも大変ショックですが、サイドカーブログとしては「今後ウラルを安心して維持出来るのか?」が一番気になる焦点になります。


現在のウラルモーターサイクルはロシアンサイドカーと言いつつも実際にはアメリカ資本の企業で販売されています。
もともと工場のあったイルビトは部品を組み立て輸出する外国の生産工場というわけですね。

まず気になるのがイルビトにおいて生産を続ける事ができるのか?と言う疑問。
国際社会の制裁により、現時点で大部分の銀行間取引やカード決済、PayPalなど送金が出来なくなっており、ただでさえ弱いルーブルの流動性がさらに低下、価値が1/3になっています。(おそらくさらに下がる)
加えて世界中の企業が独自の判断でロシアへのサービスや製品の出荷停止を始めており、ドイツ・イタリア・スウェーデン・日本など多くの国の部品を組み合わせて生産されている製品だけに部品の調達にも難が起きそうです。
いや、eBayでウラルやドニエプルの部品を売るセラーは販売地をカザフスタンなどの第三国に切り替えることで商売の継続を模索している様子ですから、すでに影響が出ていると言えます。

ソ連時代のネジひとつから自社工場内で生産し、内需に向けて販売する形態の工場であれば他国を切り離して生産を続けることも出来たのかもしれませんが、すでに工場の大部分が廃墟になり外需に向けて多くのサプライヤーから部品を寄せ集めて生産する今時のビジネスモデルではそれも難しいでしょう。

生産したくても資金がない、サプライヤーが提供してくれない、作ったものの運ぶ手段が無い等の理由で機能不全になる確率は低くはなさそうです。

もう一つはコレ。

ウラルモト社が各種SNSで投稿した記事です。
「STOP WAR NOW」この主張はもっともで強く同意するものです。
しかし、生産工場がロシアにあるというのが問題になりかねません。
と、言うのもロシア国内にも少なからずいるウクライナ侵攻に反対するデモの参加者をプーチン政権は大量に逮捕拘留しています、「虚偽情報」統制強化の法律も制定され、ロシア(というかプーチン政権)に不利益な発言は何らかの理由をこじつけて犯罪者に仕立て上げることが可能なのです。
現在のウラルモトはアメリカの企業とはいえ、生産工場が無関係でいられるかと言えばそれは難しく、ロシア政府による懲戒を受ける可能性はゼロではありません。
また、多くの西側企業がロシアを一時撤退する中、ロシアに利益をもたらす活動を続けるジレンマに向き合わざるを得ない可能性も出てきます。

これらの懸念はおそらくプーチン政権が失脚するまで続くと考えられます。
製品の生産が出来なければ、現在の在庫が尽きた後、内部留保でしのぐしかなく、長期になった場合はたして耐えられるのかとても心配な所です。


このような想像が杞憂で終わる事を願いつつ、戦争の早期終結とウラルモーターサイクルの安定した継続を応援いたします。
またロシアに行ける日を願ってНет войне!

当面は車両を壊さないようにいたわりながら運転するのが良さそうですね…

オイルゲージ改修

2021.11.28

ウラル乗りあるある、エンジンオイルのディップゲージがとにかく見づらい問題。
特に新しいオイルに交換した直後だと油面のラインがさっぱり判りません。

この手のディップゲージは液濡れのテカりを見るのですが、そもそもゲージ自体がテカっていて境目が判別できないのです。

ならばと言うことでテカりを無くす方法を考えました。
・ヤスリで微細な傷を付けて梨地にする
・黒く塗装する
梨地にする案を試してみたところ多少見やすくはなりますが激変するほどでは無し、塗装では高温のオイルにさらされると剥がれてしまいそうです。

んで思いついたのが黒染め処理。
猟銃用に買ったものの使わず死蔵していたガンブルーを試します。

なにやらこの薬品、今は日本で入手することが出来ない様子、大切に使わねば。


↑ 薬品に漬けると一瞬で黒く染まります。

さっそくオイルレベルを計測してみると・・・

いかがでしょう?くっきりハッキリ見えるではありませんか!
もくろみ成功です、塗装と違い金属自体を変質させているため高温のオイルに長時間つけても色が抜けることはありません。
コレは良いぞ!

側車輪ナット

2021.11.07

オイル交換ついでに色々点検していると側車輪にガタが出ている事に気づきました。

ハブキャップを外して様子を見るとナットがかなり緩んでおり、割りピンのおかげで脱落を免れていた様子です。
ホイールがわずかに動いてしまったためかシャフトには囓ったような痕も...

↑ 幸いひどい段付きにはなっておらずシャフトを交換する必要はなさそう。

原因は明らかにナットの締め付け不足です。
ナットの脱落防止のための割りピンが結果的に締め付け力不足を生んでいる疑惑。
割りピンを通すためキャッスルナットの谷と穴位置を揃える必要がありますが適切な締め付けトルク時に穴位置が合わないという...
締めるか緩めるかで調整するにも60度の幅は大きすぎます。

と、いうことでシムを使って調節することにしました。
まぁシム=その辺のホームセンターで売っているM20のワッシャーですけど。


そのままだとハブキャップを取り付けるワッシャー?の凹みに収まらないので外周を削って小径化します。↓

これで適正なトルクを極端に逸脱することなく割りピンをさしこめます。

まぁそれでも定期的な緩みのチェックはする方が良さそうですね。

ライダーズカフェ

2021.05.25

月刊更新すらままならず、さかのぼって更新する始末w

さて、最近(といっても1年ほど前)近所に出来たライダーズカフェ「Cafe Jack in the Box」に行ってきました。

以前WKRCでお世話になったCafe浄蓮のゆきねー(
@koitantan6634)さんが経営するお店みたい。

昼時だったのでランチのハンバーガーを注文。

ボリュームがあり値段もリーズナブルで満足です。

スイーツ系メニューも多く有り、個人的なお勧めは和三盆のフレンチトースト!

ともすれば家から5分程度でついてしまうぐらいの距離ですが、ツーリングの帰り道などにふらっと訪れて余韻を楽しむのも良いかもしれませんね!

ウラルのIoT化する!

2021.04.03

まずはこちらを見て頂きましょう。

音だけのフェイクじゃありませんよ、ホントに始動しています。

おそらくiPhoneからウラルを始動したのは世界初ではないでしょうか?(まぁこんなアホな事やる人はいないわなw)

タネを明かすとさほど難しい仕掛けではなく、ESP32というWiFi対応のマイコンを使ってスターターリレーを操作しているだけです。
インターネットに繋がる環境があれば世界中何処からでもウラルが始動できちゃいます♪

今回はお手軽にスターターを動かすだけの仕組みですが、やろうと思えばイグニッションキーの操作も出来ますし、油温、シリンダー温、回転数、速度、測位座標等々インターネット経由で自宅のサーバーに飛ばして記録する仕組みも作れちゃいます。

レトロチックなウラルもIoT化出来るという技術実証実験(おふざけともいう)なのでした。

自主運用ETC 改良?2

2021.02.11

5年前の記事でモバイルバッテリーから昇圧してポータブル運用を可能にしたETC車載器ですが、検索でたどり着く人が思いのほか多く真面目に解析することにしました。
※自主運用の是非は議論しない方向で、DIYのお約束も忘れずに!

ETC車載器のメーカーや機種によって5v化のやり方はだいぶ違うようで、電源回路をバイパスして5vを印可するだけで動いてしまうものもあれば、ACC電源を監視して一定の条件を満たさなければ起動しないものもあります。
自分が使用しているETC車載器は後者で、DENSO製の機器に多いみたい。
と、言うことでここではTOYOTA純正ETC車載器(DENSO DIU-7100 相当?)を解析します。

~解析結果~

...色々調べた結果、電源回路をバイパスするほか、マイコンのとある入力ピンに2.2v程度の電圧を掛けてやれば起動することが判りました。
改造ポイントは次の3点です。
 ・電源回路の出力部分に5vの電源を接続する
 ・マイコンのACC監視端子に2.2v程度を印可する
 ・適当な位置にマイナスを接続する

マイコンに印可する2.2vは10kΩの抵抗2つで5vを分圧して作ればOK、測定値より0.3vほど高い電圧になりますが誤差の範囲でしょう。

回路の概要はとこんな感じ。

モバイルバッテリーからの電源入力は既存のコネクターを流用して基板のA B C点と接続します。

・A点
モバイルバッテリーの5vはETC既存のJSTコネクタを介して接続する想定です、一番外側の端子は未使用なのでコレを利用してETC内部に5vを引き込みますます。
引き込んだ5vはETCの電源部をバイパスした下図の位置に接続するのがよいでしょう。

↑平滑コンデンサ付近、ランドが大きく半田付けしやすい
↓反対側(バッテリー入力)は既存のJSTコネクタ一番外側に接続

・B点
マイコンのACC検出端子に供給する2.5vの分圧用グランドです

B点のランドが大きく半田付けしやすいでしょう、反対側は10kΩの抵抗を直列に半田付けし、その一端と接続します。

直列した抵抗のもう一端はJST端子の一番外側(バッテリー入力)に接続します。

・C点
マイコンのACC検出端子と繋がった場所です、C点のチップ抵抗に半田付けします。

反対側は直列に接続した抵抗の中間地点と半田付けします。(丸印)

以上で改造はおしまいです。


平均的に80mAぐらいの電流が流れる様子。
15000mAhのモバイルバッテリーなら7日以上電源入れっぱなしでも大丈夫な計算です。

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