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ステム調整

2023.01.29

ドメイン切れにより1カ月ほど消滅しておりましたw

さてさて、近ごろ峠道などにある減速帯を走るとステムにカタ付きがあるような感覚がしてきました。
購入以来一度もいじってない場所ですから確認してみることに...
とはいえ三叉を外してチェックするとなると相当大がかりになるので今回はお手軽に緩みの確認と締め上げだけにします、これだけの作業ならハンドルなどを一切外すことなく簡単に作業できます。

2013年式のウラルは機械式フリクションのステアリングダンパーが付いているのでまずはそれを外します、左に回して緩めるだけですから画像は無し(撮り忘れた)。

ステアリングダンパーを外すとステムトップナットが見えます。
(パーツリストではこれがSteering stem nutとされています)
折り曲げ座金で固定されているのでそれをタガネなどで戻してから車載工具で緩めます。

↑ 緩めて上方に移動するだけでOK。というか指で回せるくらいゆるゆるでしたw

ダッシュボードを少し浮かす必要があるのでフロントフォークのトップキャップを外します、パーツリストでは「Tightening nut」と呼ばれているネジです。

↑ 車載工具がピッタリはまるので楽に外せます、勢い余って工具をタンクなどに当てないように養生しておいた方が良いでしょう。

うぁ、フォークの中はサビサビだw

ペネトン吹いてごまかします。

ダッシュボードを少し上側にずらして...

車載工具を差し込みステムナット(パーツリストではBearing nut)を締め上げます。
締めすぎても緩すぎても良くないので微妙な感覚が必要です、ウラルに限った話ではありませんが調整を繰り返していると何が正解か判らなくなってきますw

ほどほどに調整したら逆の手順で組み直すだけ。


↑ 本来折り曲げ座金は使い捨ての交換パーツですが予備が無いので再利用しました。


座金に付いた跡から元より15度くらい締め上げたようです。

作業後試走した限りではステムのカタつきは感じられませんでしたが峠道でハードな走りをしたときどうなるかまだ判りません。

本来は購入から10年ほど経つのでステムベアリングのチェックとグリスアップなどをした方が良いのですが、正直メンドクセ。

ロッカーアーム スラスト隙間調整

2022.08.21

最近エンジンヘッドの音が賑やかになってきたのでカバーを開けてみました。
タペット隙間を調整するも、ロッカーアーム軸方向の隙間がだいぶ大きくなっているようです。


メーカー指定値が0.1~0.15mmに対し0.5mmぐらいの隙間がありましたw

純正パーツでいくつかの厚みのシムが提供されていますが入手性が悪いのでモノタロウから12x22のSPCC製シムを調達。
シムを重ねる事になるけどまぁ大丈夫でしょ(根拠無し)w

ロッカーアームのホルダーを外したらシャフトを固定している芋ネジを緩めてピンポンチで少しずつたたき出しシムを入れます。

規定値に収まるようシムの厚さを選択してスムーズに動くことを確認したら逆の手順で元に戻します。

この作業を左右のIN・EXで4回行い作業完了、熱膨張で動きが渋くなるとトラブルの元になりそうなので気持ち緩めにしておきました。

ロッカーアームを外すとプッシュロッドも外れるのですが、一部のロッドが微妙に曲がっていることを発見。

↑ 曲がっているため回る事ができず半分だけ削れてます。

すぐに問題が起きるほどの曲がりではありませんが、何れ交換せねば...

増し締め

2022.02.06

最近、交差点などの右左折で横方向にGが掛かったとき、パキ!とかカン!といった音が聞こえるようになってきました。

機械にとって音は大切な指標で、普段と違いを感じたらその原因を速やかに特定し対策しないと大きなトラブルに発展する可能性がありますから軽視できません。

しかし元々ノイズの多い車両で音の出所を探すのは大変...
静止時に車体を揺すってみたところで走行中の負荷を再現するのは難しくなかなか場所を特定できないという罠。

まぁこういった異音はフレーム回りのネジがどこか緩み始めている事が大半なので、各部のネジを徹底的に増し締めしました。

結果2カ所の緩みを発見。

↑ サイドカーサブフレームの本車側ナット
↓ フロントショックアブソーバー上側のボルト&ナット

特にサブフレーム本車側はシートを外さねばならす、点検が疎かになりがちな場所です。
以前は溶接され外れなかった部材をメンテナンス性改善のためボルト留めにしたためか無理矢理感があります。

↑一般的な六角ボルトではシートのプレートに当たって回すことが出来ないので六角穴付きボルトが使われています。
しかし、上方のクリアランスが少なくスタビータイプの工具しか使うことが出来ないのですw

対症的な改善?ポイント(ディスクブレーキ回りやホイールハブなんかも)はウラルあるあるの1つですが面倒くさがらず確認しなくてはダメですね。

サビ対策

2021.10.16

ウラルに乗り始めてはや8年目。
ぱっと見はきれいな状態を保っているように見えますが、よくよく観察するとそこかしこにヤレが目立つようになってきました。

特に困りものが塗装の下のサビです。
元々品質良いとは言えない塗装のせいか、塗装前の素材に付いていたサビが成長したのか塗膜がボコボコ浮いている箇所がチラホラと...
放っておくと鉄板に穴が空くほどのサビに成長してしまいますから早めの対処が必要です。


まずは浮いた塗膜ごとワイヤーブラシでガリガリとサビを削り落とします。
特に鉄板の継ぎ目は隙間から水が浸入し盛大に錆びています。
プラサフが塗られた形跡は無く素材に直接上塗りしているのも錆びやすい一因でしょうね...


サンドペーパで凹凸をならし、リン酸系の錆落とし剤で被膜を作ることで錆の進行を防止します。


本当はプラサフを塗ってから塗装した方が良いのですが、どうせ他の場所が錆びてまた剥がす事になるでしょうから比較的塗膜の強い2液性ウレタン塗料を直塗りしちゃいます。
最近のモデルは塗料にメタルフレークが入っていたり妙に凝っているため、全く同じ塗装を再現するのは至難の業ですが、塗料店に行けば遠目に近い色は出せるので500gぐらい作っておくと良いかと。


器具の準備と清掃が面倒くさいので刷毛塗りで。
8年も経つと多少の綻びは許せる寛容さが身につきますw

スポット的に塗装が浮いてる箇所がまだまだあるなぁ...
この作業は定期的なものになるハズなので、いつかのタイミングでイメチェンを兼ねて全塗装するのも良いかもしれませんね。
店によると思いますが、全塗の費用は20万円ほどで出来るようです。

ステンレススポークその後

2021.09.29

100km程度まではスポークの緩みをこまめにチェックしながらご近所を恐る恐る走っていましたが、初期の緩みもほぼ無くなり信頼性を担保できそうなので少し遠出も出来るようになりました。


すでに3タンクぶんほど走ってますから300kmは優に超えた事でしょう、河川敷の砂利にも突入していますからある程度負荷を掛けても大丈夫そうですね!

そろそろ側車輪とスペアもステンレススポーク化しても良さそうです。

ハブベアリング交換

2021.08.22

ステンレススポークを組み上げホイールの振れ取りをしていると、リアホイールのハブベアリングの1つがおかしいことに気づきました。

まぁこんな事もあろうかと予備部品は常に用意してあります!

↑ 5年近く出番が無く箱はボロボロですが...。

不具合のあるベアリングを取り外し様子を見てみます、オイルシールを外すと...

↑ 保持器の一部が転げ出てきました、コレが原因なのでしょうか?

さらに保持器を外して内輪・外輪・転動体に分割します。

↑ 内輪のレースにフレーキングが発生しており、汚れたグリースに混じって金属粉がポロポロと出てきました。

↑ 外輪のレースにも損傷が発生しています...

↓ 8個ある転動体のうち1つがボロボロです。

フレーキングが発生した位置はレースのセンターではなく片側に寄っていることから、スラスト方向の強いストレスから発生したと推測されます。
サイドカーは車体が傾かないためモロに横方向の荷重がかかるからさもありなん。
おそらくフレーキング発生→金属粉がレースに詰まる→転動体にムリな力が掛かる→保持器破損といった流れでしょう。

ベアリング自体は世界最大手スウェーデンのSKF製ですから品質に問題があったとは思えません。

NTN製のベアリングに交換しましたが今後も同様の症状が発生しないか要注意経過観察です、短期間で再発するようならアクスルシャフトの締結力不足やディスタンスカラーの変形などが考えられそうです。

おまけ。


破損したベアリングではありませんが、ハブとベアリングの嵌めあいが甘く、外輪が空回りしています。
この辺りの精度の低さも影響してるかもしれませんね。

ギアオイル交換と試走

2021.06.12

昨年の東日本一周後に交換したイエローハットブランドのギアオイルが劣化したのかシフトフィールが渋くなってきた感じがするので交換することにしました。
最近気温が上がってきたのと関係するかもしれませんね。


ドレンのマグネットにはそれなりに鉄粉が付いているものの、オイル自体には透明度が残っており交換するのがちょっと勿体ない感じでした。

今回使用するオイルはコレ!

Gulf PRO GUARD Gear Oil 75w-90 GL5
LSDにも対応した比較的安いオイルです、Amazonのレビューも悪くはない感じ。


75wなので少し粘度が低めかなぁという気がしないでもありませんが、投入する作業性は上々です。

交換後、以前の場所から移転してリニューアルオープンしたナップスまで試走。

港北にあったころより距離的には遠くなりましたが、保土ケ谷バイパスを使えば時間的には新横浜の方が近いですね。

開店セールで混雑する中、サイドカーは少し離れた自動車用駐車場に行け!と言われると思いきや、わざわざ二輪用の場所にスペースを確保してくれました、有り難や。

さて交換したGulfオイルのフィーリングは至って普通でした。
あとは耐久性がどれほどあるかですね、まぁカストロールのUniversal 80W-90を入れておけばだいたい間違いない気がします、安いし。

サビ対策

2020.08.15

先日のこと。
強烈な夕立に遭遇し、駐車していただけにも関わらずフネの中にだいぶ浸水してしまいました。

一体何処から進入するんでしょうね?

まぁ、入ってしまったものは仕方ないのでドレンのゴム栓を外して排水。
しかしフネの前部にはドレン穴が無く吸水スポンジでチマチマ排水することになります。

鉄板の継ぎ目にサビが目立ってきましたね...
七年経過している割には状態良い方だと思いますが

スポンジで排水するのは煩わしいので、ドレン穴を追加することにします。

いまさらフネに穴を開けることに躊躇はありません、ドリルをぐいぐい突き立てますw


開けた穴には盲栓をハメておきます、頭の低い製品が見つからず少しでっぱりぎみですが、ゴムマットの下なので問題ないでしょう。

ついでにサビの目立つフロアを防錆塗装することにしました。

新聞紙で適当にマスキングして...

安っすいシャシブラックを吹きます。

ノックスドールとかチッピング塗料とかも考えましたが、後々の補修を考えると、普通のシャシブラックが無難かな?と。


ムラなど気にせず厚めにスプレーしたら完成です。
1日ほど乾燥させてからマットとシートを組み込みました。

クラッチスライダーOリング交換

2020.01.19

借りている駐車場の床にぽつりぽつりと油染みが!

どうやらクラッチレリーズ機構からわずかに漏れているようです。

パーツリストでは「クラッチリリーススライダー」とされる部品の「スライダーリング」という所謂Oリングがヘタっているものと推測。
もともとこの部位は漏れる頻度が高いのか、メーカー側でも手を変え品を変え対策に苦労している様子です。

簡単に調べたところ次のように変遷しています。
xxxx~2011 シングルOリング
2012~2016 ダブルOリング
2017~現在 シングルXリング

↑2013モデルはダブルリングタイプ

ウラルジャパンから取り寄せれば確実ではありますが、オイルシールなどの消耗品は汎用部品が使えると納期や金額の面で大変有利ですし、メーカーから部品の供給が止まった後にいつまで車両の維持が出来るかという大きな要素でもあります。

そこで今回は純正部品を使わず汎用部品での補修を検討してみました。

取り外したOリングはかなり変形しており、正確なサイズを計測するのはかなり困難です。

しかし、2016年まで部品番号が変わっておらず古くから同一サイズのOリングが使われている様子、ロシア製であればメトリックでしょうからインチのような中途半端な値ではないと推測し、そこからサイズを導き出しました。

このサイズは独自規格のようで、完全に一致する規格製品は残念ながらありませんでした。
全ての部品を工場内で一元生産するロシアの製品にはありがちな事ですから今更驚きはありませんが...

調べてみると航空宇宙規格として定められたAS568規格に最も近いサイズが存在することがわかりました。
・AS568-209 線径3.53 x 内径17.04 x 外形24.10
純正のOリングよりも0.1mmほど外形が大きいですが、Oリングの弾性を考慮すれば使えるのではないかと?
とは言え機械部品の0.1mmはかなり大きな差になりますから、動きが渋くなったり、そもそも装着できない可能性もあります。
実際に試してみるしか答えは出ないので、材質の違う同サイズを2種類取り寄せました。

ニトリルゴム系(NBR)とフッ素ゴム系(FKM)、見た目に違いはほとんどありません。

結果、ギアボックスケースへの挿入に難儀するもののフッ素ゴム系のOリングを取り付けることが出来ました。(ニトリルゴム系は固定用をチョイスしたためかゴムが固く取り付けを断念)
取り付けてしまえば動きはスムーズでクラッチ操作に影響が出るようなことはありません。

しばらくは正しくシールされオイル漏れが無いか確認し、問題なさそうであれば耐久性を検証します。


部品を図面化すると無意味にレンダリングしたくなるw

D608の寿命と結論

2019.12.13

ロシアライド前にスペアタイヤとローテンションしたD608のウェアインジケータがついに露出!

中間予想の6,000kmにはやや及ばず、5,468kmでの交換となりました。

検証のためにギリギリまで使い込みましたから、元々のタイヤパターンが想像できないほどです。
実際手に持ってみると新品と比べて明らかに軽いし...

前輪と側車輪についてはまだまだ余裕があり、
前 輪 →10,000km
側車輪 →15,000km
ぐらいは行けそうな感じです。

純正のDUROに比べると幅が狭くサイドウォールが柔らかいため交換直後は少々心配な気もしましたが、検証の結果「国産で入手性が良く安価なタイヤ」として問題なく使えるという結論に至りました。

URAL乗りの諸兄におかれましては選択肢の1つとして有用な情報になるのではないかと?

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