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ディマーユニット公開!

2016.10.07

先日作成したヘッドライトのオートディマー装置。
取りつけてから数ヶ月の日常的な運用と、SSTRの参加などハードな使用でも問題は発生しておらず、信頼性はほぼ担保出来たのではないかと考えています。

と、いうことで製作レシピ大公開!

面実装パーツで設計したことや、マイコンの書き込みが必要なことなど電子工作初心者には少々難しいかもしれませんが、腕に覚えのある方はぜひ挑戦してみて下さい。


■はじめに
そもそも自分のために作った装置であり、フェイルセーフやフォールトトレランスは考慮していません。
「小さく・安く・シンプルに!」をコンセプトにしていますので、必要最低限の部品で構成しています。
そのため正直なところ何が起きてもおかしくありません、当記事を参考にして発生した如何なる事象も自己責任でお願いいたします。
一応DIYのお約束ということで...

■回路図

マイコンでニュートラル信号とエンジン稼働信号(オルタネーターのチャージランプ)を検出して、ヘッドライトをPWM制御するものです。
55/60wのハロゲン球を対象にしています。
途中にコントロール回路が介在するHIDやLEDには使用しないで下さい。
コントローラが無いタイプのLEDバルブならたぶん使えます。

■NETリスト

20部品ぐらい。
1000円でお釣りが来るぐらいの価格で揃えられると思います。
R7~R10、D1~D4についてはただのインジケータなので実装しなくても動作はします。
特殊な部品は使っていませんから秋月とかマルツで揃えることが出来ると思います。

■プログラム
下記プログラムコードをマイコン(PIC 12F683)に書き込みます。
書き込み環境はどうにかして揃えて下さい。

Dimmer683.hex

PICライターによってはコンフィグレーションワードをうまく読み取れない場合があるので、その場合は次の設定を参考にしてください。

■回路パターン
以下のPDFをダウンロードして等倍印刷し、マスクパターンとして利用してください。

■実装図

背の低い部品から実装していきます。
抵抗、ダイオード、コンデンサ、可変抵抗、半導体の順が良いでしょう。
最後にFETの足を直角に曲げ基板裏側(部品面、銅箔のない面)から差し込んでハンダ付けします。

■配線の機能と位置

・+12V
ディマーユニットの電源です、メインキーOnで12Vが得られる配線に接続します。
数十mAしか流れないため、さほど太い線にする必要はありません。

・E/g稼動検出
オルタネータのL端子に接続します、チャージランプの緑線と接続するのが良いでしょう。
10mA以下しか流れないため、さほど太い線にする必要はありません。

・N検出
ニュートラルランプの灰線に接続してください。
10mA以下しか流れないため、さほど太い線にする必要はありません。

・H4球GND端子
H4球のGND端子(茶線)に接続します、GNDへの入り口となる配線です。
4~5Aの電流が流れますから細い線材はNGです、純正以上の太さならOKです。
ディマー基板へのハンダ付けは増し増しぎみで。
直接FETのドレイン端子にハンダ付けしても良いぐらいです。

・GND
ディマーユニットとH4球のGNDです、GNDに接続する配線に接続します。
4~5Aの電流が流れますから細い線材はNGです、純正以上の太さならOKです。
ディマー基板へのハンダ付けは増し増しぎみで。
直接FETのソース端子にハンダ付けしても良いぐらいです。

■実体配線図
自分はセミシールドヘッドライトユニットの中に組み込んでしまいましたが、容易に元の状態に戻せるようにヘッドライトユニットと本車を接続する4Pコネクタに割り込ませると良いでしょう。

※2013年モデルを準拠に記載しております、年式によって配線色は違う場合があります。

■動作試験
あらかじめ本車のバッテリー電圧や動作に異常が無いことを確認してください。

ディマーユニットのすべての配線を接続し、間違いが無いか確認できたら、ギアをニュートラルに入れメインキーをOnにします。
この時点ではヘッドライトは点灯しません。

セルやキックでエンジンを始動してください。
チャージランプの消灯と同時にヘッドライトが全点灯します。
そのまま5秒ほど経過するとヘッドライトの減光が始まります。減光中はフィラメントからの回り込み電流によりハイビームランプが点灯しますが正常です。

減光状態でクラッチを握りギアをN以外に入れるとヘッドライトが即時全点灯状態になります。

ギアをNに戻し、5秒後減光することが確認できたらメインキーをOffにしてエンジンを停止してください。

次に常時点灯モードの確認をします。
エンジンを始動せず、ギアをN以外の状態にしてからメインキーをOnにしてください。
即時ヘッドライトが全点灯し、それ以降メインキーをOffするまで消灯・減光することはありません。
車検時やヘッドライトを光源として利用する場合のモードです。

■減光時の輝度調整
基板上の可変抵抗(VR1)で減光時の輝度を任意に調整できます。
電源投入時に可変抵抗の値を読み込むため、調整の都度電源を入れなおす必要があります。

■免責
自己責任のDIY精神でお願いいたします。
基本的に質問には答えません、理解し自己解決できる方向けです。
当方、製作代行やマイコンの書き込みなどは行いません、正直めんどくさいので。

ウラル射撃ツー

2016.10.01

ジメジメと雨ばっかり降りスッキリない天気が続く今日この頃。
爽快感を求めて射撃に出かけることにしました。

いつもなら自動車で行くところですが、車検が近くしばらく乗れなくなるので敢えてウラルで...

船に射撃用具を詰め込んでいざ出発!

↑ シートを外さなくてもなんとか収まりました。

目指すは伊勢原射撃場。
渋滞がちな都市部の県道と国道を通り、30kmほどの道のりを1時間半かけて到着しました。

受付を済ませてスラッグの撃てる大口径ライフル射撃場へ。
100mと50mの射台があわせて10座あり、流れ弾を防ぐため完全な覆洞式になっています。

幸いほぼ貸し切り状態であり、自分のペースでのんびりと楽しむことが出来ました。

とはいっても12番スラッグは反動が強く、楽しく撃てるのは20発ぐらいまでです。
30発を超える頃には体が拒否し始め、的紙にすら入らない弾痕が増えてきます。
今までに.22口径、9パラ、.357マグナム等の拳銃やアサルトライフルも撃った事がありますが12番スラッグの反動は別格です。
40発撃ったところでお開きにします。

ウラルに戻ると数人のシューターが話しかけてきてお約束の質問攻撃が始まります、射撃をする人たちは基本的にこの手の乗り物が大好きですね♪

ツーリングと射撃の二つの趣味を同時に楽しめ、とても有意義な週末でした。

帰宅中見つけた彼岸花の咲く土手

すっかり秋だなぁ。

SSTR完走!

2016.09.20

以下2016年9月17日~18日に開催されたSSTRの様子です。

朝3時起床、諸々の準備をして4:50頃自宅を出発し、スタート位置の江ノ島港を目指します。
いつ雨が降り出してもおかしくない天気なため、あらかじめ合羽着用なのが残念。

早朝の空いた道路を快調に走り、日の出を少し過ぎた5:35頃江ノ島港に到着。
江ノ島港
付近には他のSSTR参加者も集まっており、盛況の様子がうかがえますが何か様子がおかしい・・。
みんなスマホとにらめっこして出発する気配が無いのです。
自分も出発位置の登録のためスマホからシステムにアクセスすると、ログインすらままならない状態であることに気付きます。
まぁ、1800人のユーザーが数メガバイトの写真データを伴って一斉にアクセスするわけですからそうなるワナ。
何回試しても繋がらず、気付けば30分ほど経過してしまいました。
システムの利用を諦めてメールでスタートを申請して出発することにします、6時前には圏央道に上がり混む前に中央道に入る予定が狂ってしまったぜい。

おかげで圏央道に入る頃には高尾山から9km/45分の渋滞と出ています。
相模原ICで下道に降りて相模湖インターから中央道に乗るルートに変更することで渋滞をなんとか回避!
その後は混むこと無く進み、双葉SAで一回目の給油をして松本ICから「道の駅 風穴の里」までノンストップで到着。
道の駅 風穴の里
↑ チェックポイントでもある道の駅 風穴の里
わさび肉まんで小腹を満たしてR158を先に進みました。

安房トンネルを抜けてR471を神岡・富山方面へ下っていきます。
前後に車がいない状況がしばらく続き、ストレス無く走れてとても快適です。
途中、奥飛騨温泉郷上宝・宙ドーム神岡・細入と3つの道の駅に立ち寄ってポイントを獲得し、富山ICから北陸道に乗って距離を稼ぎます。
道の駅 宙ドーム神岡
↑ 道の駅 宙ドーム神岡

砺波JCTから能越自動車道に分岐して氷見ICで降りて「道の駅 氷見」で軽く休憩。
道の駅 氷見

それから能登半島を西に向けて横断すること20kmぐらい。
14時過ぎにはゴール地点である羽咋に着いてしまいました。
実は羽咋のとある施設に訪問することがSSTR参加の動機であったため必要最低限のポイントにしか立ち寄らず、早めの到着を目指していたのです。

羽咋といえば「UFOの街」を観光アピールに利用しています。
駅前のUFOオブジェやゆるキャラ?のサンダー君など、なかなかのチカラの入れっぷり。
駅前のUFOオブジェ
特に目的の施設「コスモアイル羽咋」はUFOファンならずとも一目おかれた存在です。
というのも、世界的にも貴重な宇宙機の実物が幾つか展示されており、間近に見学することが出来るからです。
自分もバイコヌールまでソユーズの打ち上げを見に行ったことがあるほどコアな宇宙クラスタの一員ですから、一度はこの施設に立ち寄りたいと思っていました。
コスモアイル羽咋
↑ コスモアイル羽咋
SSTR参加者は割引料金適用で少しお安く入場することが出来ます。
2階の展示場所は薄暗い照明の中、東西の宇宙機模型や実物が並んでいます。
ルナ計画のサンプルリターン機やモルニヤ衛星、ボストーク宇宙船など東側の宇宙機は実物が多く、興味のある人にとっては垂涎ものです。
↓ ルナ24号月面着陸船(旧ソ連製)
ルナ24号バックアップ機
それらと一緒にUFOとか宇宙人の目撃情報などマユツバな展示も同一空間にあってなかなかカオスな空間となっています。
過去3度も羽咋に来ているのに、UFO関連の怪しさでなんとなくコスモアイルを敬遠しており、今回初めての訪問となったのでした。
ふたを開けてみればUFO含めて結構楽しめたので、もっと早く訪れれば良かったと反省。

このあと某SNSで知り合ったウラル仲間と隊列を組んでゴールする予定になっていたので、待ち合わせの「道の駅 高松」まで移動しました。
16:30千里浜に向けて隊列を組んで出発。
曇天で夕日の見えない砂浜を走り無事日没前にゴールを果たしたのでした。
ゴール画像

しかし、辛うじて持ちこたえていた天気も日没を迎えるとほぼ同時に崩れて雨が降り出してしまいました。
各々のウラルを肴にして談義に華を咲かせたかったのですが、早々に氷見のビジネスホテルに移動して一泊。
翌日のイベントにも参加せず、豪雨の中ただひたすら帰宅したのでした。
氷見→高山→安房→松本→中央道のルートで約10時間(内2時間はR16の渋滞でしたが...)、総走行距離898kmで無事帰宅。

五箇山辺りの高速道路では、対向車線を走る車が跳ね上げる水しぶきをさんざん浴びてもはや罰ゲームでした。
なんの修行なのかと笑いがこみ上げてくるほど。
そんなシビアコンディションでもウラルは絶好調でノートラブルでした、むしろ雨による強制水冷でオーバーヒート知らず?

↑ 全行程 ↓SSTR完走ピンズ
フィニッシャーズバッチ

出発前整備

2016.09.10

某ラリーに参加するため、基本的な整備を行いました。
タイヤの空気圧、ドラムブレーキの清掃と調整、カルダンジョイントのグリスアップ、各ネジの増し締め等々。
燃料を満タンにしてゼッケンを貼ったら出場準備完了です!

ブレーキディスク換装

2016.08.08

イタリアから注文していた部品が到着しました。

有言実行といえば聞こえは良いですが、言い出しっぺの法則ということで、先日話題にしたブレーキディスクです。
日本の輸入代理店に在庫が無かったので、BRAKING社の所在国から直接輸入したのでした。

↑ BRAKING SK2シリーズ
FJ1200やXJR400の一部に使われているWK015Rを使います。
ダブルディスク車の右側ディスクです。

↑ 取り外した純正ディスクとBRAKINGのディスク

最近、ペタルディスクはジャダーが出やすいとか、パッドの減りが早いとかネガティブな面が指摘され、敬遠される方向にある様子ですが、なんといってもカッコイイ!
もはや性能向上が目的では無く、ディスクを交換することが目的になっちゃってます、手段が目的となる悪例ですね。

言い訳するとすれば純正ディスクのインナーローターが鉄製であるのに対し、BRAKINGのディスクはジュラルミンですから軽量化の恩恵があったり無かったりするかも?

さっそく装着!

調べたとおりピッタリです、無加工ポン付け状態。


↑ あらかじめキャリパーを清掃しておきます。
このキャリパーも理論的には4パッドタイプのブレンボと無加工で交換出来るはずです。 え?やりませんよ?

一番の懸念がキャリパーのセンターが出るかどうかです。
純正のディスクが4mm厚でオフセットが9.5mm、WK015Rは5mm厚の10mmオフセットです。
ディスクのセンターは純正とまったく同じになりますが、ディスクの厚み分、左右に0.5mmずつはみ出す計算になります。
しかも車両の個体差でしょうか、純正状態でキャリパーセンターが出ておらず、ディスクが若干内側に寄っているようです。

ポン付けしても辛うじてキャリパーボディに接触しないのですが、構造上キャリパーサポートの剛性が低く、よじれた時に接触する恐れがあるため、1~1.5mmほどキャリパーを内側に寄せた方が良さそうです。

↑ キャリパーとサポートの間にシムを入れて調整しました。
あらかじめ何種類かシムを用意して現物合わせするのが良いかと。

↑ なんとなくキャリパーセンターが出ました。
ウラルのディスクブレーキはドラムブレーキから無理矢理ディスク化した感が否めず、キャリパーの回転方向を無視していたり、突っ込みどころがいくつかあります。
キャリパーサポートが2ピース構造になっているのも、変化に対応できるように汎用性を持たせているのかもしれませんね。
おかげで内側にも外側にもシムだけで調整できます。

↑ 新品ディスクには新品パッドを使用します。
敢えてシンタードにせず、RKのセミメタルをチョイスしました。


もくろみ通りブレーキディスク換装成功!
まだ当たりがついていないので、効きは極端に悪いですw

ロシアデビュー?

2016.07.25

一週間ほど前のことになりますが、4月に受けたロシアTV局の取材が配信されました。

放送の日時はあらかじめ知らされていたので、ネットのライブ配信をリアルタイムに視聴しようとパソコンの前で正座待機。
モスクワ時間 PM11時=日本時間 AM5時ということで、今にも寝落ちしそうな状態で放映時間を迎えるも、一向に始まる気配がありません。
そう、ニースで起きたトラックを使ったテロのため特別編成になっており、通常の番組は流れていないのでした。
結局、1時間視聴してさらに2時間録画しても日本のサイドカー野郎が放送されることはありません・・・。
ロシアも日常的にテロの脅威に晒されていますから仕方ないですね、タイミングが悪かった。


ん?ところで冒頭で「配信されました」って言ってなかったっけ?
そう、そのまま没になることはなかったのです!
番組のホームページで動画が配信されYouTubeでも視聴可能になりました。

↑ 配信された動画
Международное обозрение(国際レビュー)という番組の終盤、日本のカルチャーとして紹介されているみたい。

私自身は身体の一部がちらりと映っているだけでしたが、愛車は数回映っていました。

закат империи(夕日の帝国)


出演、手。
記者を自分のサイドカーに乗せていたので走行シーンはありません。


マシンはバッチリ映ってるね!
ロシア国旗気に入ってくれました?

と、いう感じでロシアデビューを微妙に果たしたのでした。

ブレーキディスク考察

2016.07.20

先日の事。
某SNSのタイムラインにイギリスのウラル愛好家から投稿があり、フロントディスクブレーキの他車種流用について言及がありました。
自分も少し気になったので調べてみることに。

近年のウラルは良い部品をどんどん取り入れていますから、スイッチやレバーなどの操作系はイタリア製、キャブやオルタネーターは日本製を使うなどロシア生産にこだわらず多国籍化しています。
ブレーキディスクもご多分に漏れず、スペインNG BRAKE DISC社の製品が採用されています。

まずはNG BRAKE DISC社の素性を調べます、ご丁寧にインナーローターにURLがレーザー刻印されており、すぐに該当製品を突き止めることが出来ました。


適合表を見るとウラルのフロントディスクはヤマハの古いマシンと互換がある様子です。

念のため知り得た情報が正確であるか検証するため、実測することにしました。


ディスク直径 298mm


インサイドホール 63.9mm


PCD 80mm


ディスク厚み 3.8mm


オフセット 約9.4mm

ほぼカタログ値と同じ計測結果を得ることが出来ました。

と、いうことはbrakingのウェーブディスクやArashiの中華激安ディスクも使えることになりますね!
NG BRAKE DISC社のディスクはとても品質が良いので、敢えて社外パーツにする必要は全くありませんが、選択肢が増えるのは良いことです。

経過観察

2016.07.10

消耗品を買いにナップス横浜まで行ってきました。

30℃を超える暑さの中、慢性的な渋滞が続く都市部はウラルにも乗車する人にも過酷な環境です。

こまめにエンジンを切り、シリンダーと油温の上昇を抑える努力と、オイルクーラーが少なからず効いているためか帰宅時の油温は100℃強でした。

エンジンをメインキーで切るとウィンカーやブレーキランプまで消えてしまうので少々危険な上、元々精度の悪いロシア製キースイッチを酷使することになり耐久性が不安でしたが、先日組み込んだディマー回路のおかげで保安灯火を生かしたままキルスイッチでエンジンを停止できるようになったので安心です。

そしてヘッドカバーからのオイル漏れは解消した様子で、液体ガスケットで封止したのがうまく効いたみたい。
いまのところオイル滲みは一切無く、ドライな状態になっています。

やったね!

電装改良?計画 完成!

2016.06.26

開発したヘッドライトディマーをウラルに実装しました!
約ひと月ほど電子工作ブログになってしまいましたね・・・

作成した基板は、SDカードとほぼ同じサイズです。
タカチのケースに入れてシリコンでコーキングしました。

最初の構想ではメーターカウルの中に基板を収める予定でしたが、思いのほか小さく作れたのでセミシールドのライトユニットの中に組み込めてしまいました。

ライトユニットの中のポジション球は日本ではほぼ意味をなさないため廃止します。(車検には必要)
その配線をディマーユニットの電源にすることで、ライトユニットからの配線はエンジン稼働検出とニュートラル検出の2線だけで済む上、タイコの4極コネクターもそのまま使えるので実に都合が良いです。
しかも全面が金属で覆われているため、電磁ノイズの遮蔽もバッチリなはず。
心配なのはH4バルブの熱でライトユニットの温度が上がりマイコンが暴走する可能性があることでしょうか?

と、いうことでライトユニットへ組み込んだ状態で動作テストをします。

メカニカルリレーをマイコンで制御してテストパターンを実行しました。
数時間の動作でライトユニットの内部温度は50~60℃ぐらいになるものの、ディマーユニットはエラーを起こすこと無く動作を続けています。
実車では走行風による冷却と接合部からの熱伝導があるはずですから、そこまで温度が上がることは無いだろうと楽観。
これで準備は整いました!


それでは実車に実装します。

ライトユニットに基板を組み込めたので接続はとてもシンプルです。
まずはエンジン稼働検出線をオルタネータのL端子に繋がる配線に接続します。
チャージランプの緑線(2013モデルの場合)から分岐させるのが簡単です。
次にニュートラルの検出線をニュートラルランプの灰線に接続します。
最後にタイコの4極コネクターを普通に接続して、ライトユニットを車体に取りつけたら完成!

後は机上の理論通り動作する事を願うだけ。
無事想定通りの動作をしました。
あとは機器の安全性が担保できるまでしばらく様子を見ます。

車検時など、減光すると困る場合が考えられるため、ギアポジションをニュートラル以外に入れた状態でメインキーをオンにすると常時点灯モードになるギミックも仕込んであります。

おもらしふたたび

2016.06.25

スタッドボルトの不具合を修正してから1週間、買い物にでも出かけようとカバーをめくると・・・


うはぁ、まだ漏れてるじゃん!

月極で借りているガレージを汚すと肩身が狭いのです。
3年目にしてロシア車の洗礼を受けまくるとは。

今回のお漏らし場所はヘッドカバーのガスケットです。
先週修正したスタッドボルトは問題なく施工されているようで、ヘッドとシリンダーの間からの漏れは皆無でした。
ヘリサート加工すると元のねじ穴より強度が上がるという説もあるようですから、きっとうまくいったのでしょう。

1週間に数滴程度の漏れですが、放っておくわけにもいきません。
再度ヘッドカバーを開けて液体ガスケットを使用します。
次にカバーを開けたとき、液体ガスケットを剥がすのが面倒くさいので出来れば使いたくないのですが仕方ありません。

開けたついでにスタッドの状態も確認します。
緩みは無く問題なし!

なぜ分厚いガスケットが使われているにも関わらずお漏らしするのか?
ありていに言うと「ロシアクオリティ」だからでしょうか?

↑ ヘッドカバーの当たり面を見ると加工痕が残っています。
ヘアラインなんて謙虚なものではなく、爪が研げそうなレベル。
普段日本製のバイクばかりいじっていますからこの雑さ加減はある意味新鮮です。
これでも昔より良くなったと言われてますから、昔はいったいどんなものだったのでしょうか?

少々耐熱性が心配ですが3Mの1215を極薄く塗ってカバーをそっと閉じました。
来週漏れてなければ良いなぁ。

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