記事一覧

新型メーター実装その1

2017.06.03

新型メーターを弄り倒して、ハード・ソフト共にほぼ機能を把握することが出来ました。

それにより判ったのは、市販汎用品のハードウェアにウラル用のソフトを組み込んだものであること。
温度計の機能や外部スイッチの機能は、途中で配線が切断されて無効化されています、すこし勿体ないですね。

↑保護チューブの途中で切断された未使用のワイヤー

さっそく実装の方法を考えます。
メーターのピンアサインさえ判ってしまえば電気的に結合することは難しくはありません、次のポイントが焦点になります。

・メーターの取り付け方法
・スピード信号の取り出し方法
・タコ信号の取り出し方法

従来のアナログメーター(以下旧型)は凵の字型の金具をメーター裏側のスタッドにナットで締め付けそのテンションでインパネに固定されています。
新型メーターの裏にも固定用のねじ穴はあるものの、旧型のメーターとネジ位置が違うので金具の流用はできません。
金具を自作するのも面倒くさい...

そこで新型メーターに付属している化粧カバーを加工して取り付けることにしました。
新型メータは旧型メータよりも薄く、そのままインパネに取り付けると若干視線が遠くなってしまいます。
旧型メーターからゴムカバーを切断したものを拝借して15mmほど浮かせて取り付ることで改善を図りました。

インパネへの固定は新型メーター付属の化粧カバーを輪切りにしてネジ部をうまく利用。
化粧カバーの方がインパネの窪みより大きく、そのままでは干渉して取り付けできないため外周を削って薄くする必要がありました。

↑ 加工した旧型メーターのゴムカバーと新型メーターの化粧カバー
実際にはいきなり15mmアップと決まったわけではなく、いくつかのサイズを作りしっくりくるものを採用しました。

概要図↓

装着するとこんな感じ。

なかなかスマートに取り付けできたと思います。

メーターの取り付けはひとまず完了して一安心、次はスピード信号の取り出しを考えます。

メーター近代化改修計画?

2017.05.26

2017モデルに採用されている電気式スピードメーターへの換装を検討しています。
まずは現物を手に入れなくては始まらないので馴染みのショップに相談したところ、翌日には入荷するという驚きの早さで入手することが出来ました。
日本の4大メーカーより素早い対応にウラルジャパンのやる気を感じますね!

↑入手した新型メーター
2線式のホールセンサーとマグネットが付属しています。

説明書の類いは一切付いていませんが、基本はACEWELLのCA085と同じであるため電源の投入までは容易にこぎ着けました。

続いて市販汎用品のCA085とどのぐらい違いがあるのか、電気的・ソフト的な仕様を検証します。

結果、OEM品だからといって固定的なパラメータが設定されているわけではなく、汎用品と同じように設定モードをいじることが可能であることがわかりました。
タイヤ周長や点火パルスの設定も変更できるので、旧型ウラルにも取り付けることが出来そうです。

唯一残念なのは温度計の機能がスポイルされていること。
EFI警告、パーキング警告、燃料警告が汎用品と異なるのでインジケーターの配線も若干違います。

ワイヤリングダイアグラム

少し気になるのがモードボタンで切り替える機能の順番。
TRIPやODOを呼び出すまでにボタンを押す回数が多く煩わしいです。
キーオフ時の表示を記憶する機能はあるので、普段は気にならないと思いますが...

後は調べた情報を元にどのようにして実車に取り付けるか考えどころです。
特に車速信号をどうするか...。

・フロントホイールから取得する

・ドライブシャフトの回転数を取得する

・メーターギアの回転数を取得する

どの方式がスマートかつ確実に信号を取得できるか検討します!

ウラル探し

2017.05.13

今年のゴールデンウィークはモスクワへ旅行に行ってきました。
ロシア旅行は3回目、入国回数では4回目になり合計した滞在日数は20日ぐらいになるはずです。

しかし、これだけロシアを旅してもウラルサイドカーを見たことは一度もありません。

エレクトリーチカ(近郊電車)の中で気さくに話しかけてきたオバちゃんにスマホでウラルの写真を見せても、ロシアのバイクだとはわからない様子でした。
日本語ガイドのモスクヴィッチも「クビンカ(戦車博物館)で見たことあります!」というレベルの認識。

あれ?もしかするとウラルってロシアでもマイナーなんじゃないですかね?

唯一モスクワで見かけたサイドカーはヴェーデンハー(ВДНХ)の公園を走るレンタサイクルでした...w

それだけでは少々悔しいので、地下鉄と電車を乗り継いでモスクワから1時間半ほど離れたグジェリ村までやってきました。
ロシアの伝統工芸の1つである「グジェリ焼き」はマトリョーシカと並んでお土産の定番でもあります。

グジェリ村にほど近いイグナーチェボ駅を降りると、周辺には何もなく少々心配になります。

そこから2kmほど歩くと、少しずつ建物が見えだしグジェリ焼きの工房に無事到着しました。

ここではウラルジャパンのショールームにも置いてあるサイドカーの置物をゲット!

コレを作ったアーティストの方にも会うことが出来、少々お話ししたところ4回も来日するほどの親日家で沖縄や小笠原など日本人でも滅多に行かないところに行ったことがあるとのこと。

ようやくモスクワ近郊でウラル?の面影を見つけることが出来たのでした。

キャブレター調整

2017.04.16

油温が上がるのを防ぐため燃調を濃くすることで良好な結果が出ていましたが、リッター10kmという燃費の悪さになってしまいました。

高回転時にラフなアクセル操作をすると咳き込むし、排気ガスもガソリン臭い。
ちょっと濃すぎるのかなぁということで、再度燃調を見直します。

まずはホースバンドを緩めてキャブレターを外します。
同調を取り直すのは面倒臭いので、ワイヤーやアイドル調整ネジには手を付けません。

キャブレター底面の4本のネジを外してMJの交換をします。
その際、燃料コックがPRIになっていると延々とガソリンが流れ出てしまうので開ける前に必ず確認。
フロート室には意外と多くのガソリンが溜まっていますから周囲の火気には十分注意が必要です。

フロート室の底には微細なゴミが若干溜まっていましたが、思ったよりもクリーンな感じです。

キャブの吸入側にブローバイガスのオイルが付くこともなくとても良好でした。

現在付いているMJは128、ストックが122であることから間をとって125で様子を見ることにしました。

とりあえずPSは2回転戻し。

しばらく試走したところ可も不可もなく普通に走ってしまいます。
CVKキャブレターの対応範囲の広さは素晴らしいのですが、効果が出ているのかいないのか今ひとつ分かり難くもあります。

ヘタに弄ると沼にハマるので、まずはこの状態でしばらく運用して燃費と油温の状態を確認したいと思います。

東京モーターサイクルショー

2017.03.26

ウラルジャパンが久しぶりに東京モーターサイクルショーに出展するということで、2017年モデルの新型車を見に行ってきました。

1コマのブースでウラルが展示されると少々狭い感じでしたが、ロシア人モデルのおねいさんを起用するなど、かなり力を入れている様子でした。

新型車(2017年モデル)の変更点を存分に観察して自分の車輌に流用出来ないかと企みます。
・メーター → ACEWELLのOEMで間違いなし、車速信号の取り出しはドライブシャフトのカップリング部にマグネットとセンサーを取りつけている。

・シート → 従来より硬めでシート下に小物入れを装備、取り外しも簡単。

・パーキング → 左側ハンドルにレバー式のモノを装備。掛け忘れを防止するために移設したそうだが、イタズラのリスクが無いとも言えない感じ。

・スポットライトスイッチ → 右側ハンドルバーのスイッチで点灯可能、メインキーに依存しないのでイタズラによるバッテリー上がりが心配。
展示モデル(限定版サハラ)では船の中のスイッチはオプションのLEDフォグランプにアサインされていました。

ブースの注目度はかなり高く、人が尽きることはありません。
モデル目当てのカメコが相当数いたけれど、それでも老若男女が足を止め、試しに跨り、写真を撮っておりました。

かく言う自分は観察に夢中で写真を撮っていないことに帰宅してから気付きました。
おそまつ。

デジタルメーター

2017.03.13

2017モデルのスピードメーターはステッピングモーターを使ったデジタルメーターに変更された様子です。

この写真はMPH表示ですが、日本向けにはkm/hのメーターが装着されています。

メーター下部のCA085-156の表記から、台湾ACEWELL社のOEM品と見て間違いなさそうですね。

と、いうことはアナログメーターのモデルにデジタルメーターを入れる事も不可能ではないはずです。
インジケーターの類いが汎用の製品と異なるようなので、配線を工夫する必要がありそうですがなんとかなるでしょう。

また、CA085と同じ機能を備えているとすればタコメーター、油温、電圧、ツイントリップ他、便利な機能が使える事になります。

車速パルスの設定はGOST1578-76※に倣い624:1もしくは1000:1にすれば良いはずです。
感覚的には1000:1、ワイヤー1回転につき1メートルの設定ではないかと推測します。

ひとつ気になるのが、最近のデジタルメーターはプラスチックを多用していて安っぽく感じてしまうこと。
インパネ回りは言わば顔であり、その車を特徴付ける要素の1つであると言えます、MPHとkm/hが表記された少し垢抜けないデザインのアナログメーターは、ロシア的でとてもウラルに合っているように感じるのです。

利便性をとるか、従来のデザインを尊重するか、とても悩むところですね。


※GOST1578-76より抜粋
Передаточное отношение механизма спидометра от приводного вала к счетному узлу должно соответствовать 624:1 или 1000:1, если другое не оговорено в нормативных и (или) технических документах на спидометры конкретного типа.

くーるじゃぱん?

2017.03.13

北海道モーターサイクルショー2017 ウラルジャパンブース

販売店からクールジャパンを取り入れると聞いてはいたけれど、萌えに走りすぎず絶妙な絵柄に仕上げてますね。

個人的にはアリです。

イグニッションキースイッチ交換

2017.03.05

ウラルは国産車と違ってキーが統一されていないため、キーリングにいくつかの鍵を束ねて運用することになります。

メインキーのほか、トランク、フューエルリッド、小物入れ、ハンドルロック等、全部付けたら相当な量です。
特にトランクとフューエルリッドは別にすると不便ですから、常時数本のキーをジャラジャラさせているわけです。

これが良くないのか走行中の振動でキースイッチが接触不良を起こし、ヘッドライトが消えてしまう現象がしばしば発生するようになってきました。
さらに症状が悪化して走行中にストールすると非常に危険ですから、キースイッチを交換することにします。

せっかくなので同じものにはせずURAL of NEW ENGLANDが販売しているEFIモデルのキースイッチにコンバージョンするキットを入手!

わかりやすい取り付けマニュアルが付属しており、しっかり処理されたハーネスは思いのほか高品質です。

電気的な特性も良く、振動による接触不良やスイッチ投入時のチャタリングもほぼ有りません。

キーシリンダーが従来のタイプより若干大きいので取り付けには本車側を若干加工する必要がありますが、さほど難しい作業ではありません。

取り付け後の質感も良好です、従来のメッキされていない真鍮のキーと亜鉛メッキのキーシリンダはおチープでしたからね。

取り付け動画

鍵の束で重くなったキーが振動することで接触不良を起こしたのが第一の原因だと推察しますが、リレーを使わずヘッドライト等の大電流をOn・Offすることで接点が焼けるのも一因のように思います。
これについてはディマー回路で解消しているので、今後新型スイッチでも接触不良が起きるのか検証が必要ですね。

まぁこれで当面は安心です。

牽引の可能性

2017.02.26

先日ウラル仲間と相模原のstage21さんに行ってきました。
ウラルによる牽引の可能性を調べるため、キャンピングカーなどの特殊車両を扱う専門店にお邪魔したのでした。

戦時中のサイドカーの写真を見ていると、牽引装置を付けたサイドカーをしばしば見かけます。
これと同じようなことが出来れば、積載量の多いサイドカーでさらに多くの荷物を運ぶ積載チャンピオンになれますね!

実際、URALで牽引するためのトレーラーヒッチもいくつか販売されており、ウラルジャパンからも引くことが出来ます。
↓ ウラルジャパンで扱っているものと同型のヒッチ

URAL of NEW ENGLANDでは450ドルほどで販売しています。

これを取り付けたウラルで試しに軽トレーラーの「幌馬車くん」を牽引してみることに...

軽枠いっぱいなのでかなりデカく、ウラルとほぼ同じ大きさがあります。

連結はヒッチボールにカプラーオン!

トレーラーのバランスが良いため大きな車体にも関わらずヒッチ部の垂直荷重は20kg程度。
ジャッキが付いていますが、使わずとも一人で簡単に連結できます。


↑ トレーラーを連結するとかなりの車長になります。
ウラル2台分より長く、後ろが全く見えません。
背の低いトレーラーにするか、船に補助ミラーを付けるなど工夫が必要です。

そもそも非力なウラルで牽引するのは実用的なのか?
敷地内で実際に牽引して感触を掴んでみます。

結果、意外と普通に引けていてビックリです。

とはいえ日本の道路は坂道だらけですから道を選ばないと厳しいケースが考えられます。
軽枠いっぱいのトレーラーではなくもっとライトなトレーラーの方がウラルには合っていると思いますが、車検を通さなくてはいけない関係上、トレーラーのシャーシはおいそれとワンオフ出来るものでは無く、すでに実績のあるシャーシを使用して上物だけ変えるのが一般的です。

自動車で牽引するサイズのトレーラーだと文字通り「荷が重い」かな?

三浦大根ツーリング

2017.01.22

手頃な近場で休日を楽しもうということで三浦半島に行ってきました。

保土ヶ谷バイパスから横横に乗り衣笠まで自動車道で移動します。
グリップヒーターを最強にしても手の甲側は冷たい...

武を通り抜け太平洋側のR134を南下します。
さほど混むことも無く10:30頃には三崎の物産店に到着しました。
立派な三浦大根を3本購入し船に積載!

油壺、城ヶ島、剱崎などメジャーな観光地には何度も訪れているため、今回は趣向を変えて戦争遺構を見に行くことにしました。

辛うじて軽トラが通れるような細い農道にウラルで突入します。

脱輪したら崖下に転げ落ちそうな道を慎重に走って最初の遺構に到着。

↑ 大浦探照灯格納庫跡
すべてコンクリートで出来た構築物かと思ったら小山に横穴を掘ってコンクリートで固めただけみたい。
裏側に回ると草ボーボーです、老朽化なのか偽装なのかは判りません。

探照灯を照射するからにはそれと対になる遺構が近くに存在します。
さらに200mほど進んで行くと...

↑ 剣崎砲台跡 大正時代に15糎加農砲が設置されたそうな。
東京湾に入り込む敵の艦船に睨みをきかせていたのでしょう。
近くにもう一門の台座と地下施設への入り口や通気口などの遺構も残っています。

現在はしなびた大根とその葉っぱが捨てられており農家のゴミ箱がわりです。
遠くに房総半島を望む静かなロケーションはとてものどかで、軍事施設のあった場所には思えません。
風に揺れる大根の葉っぱと東京湾の眺めがとても良く、暫くのんびりしてしまいました。

帰りは三浦海岸側から武に戻り、逗子、葉山と渋滞する海岸線を通って平塚まで寄り道。

トータル150kmほどのプチツーを楽しみました。

やはり燃費が悪くリッター10.7km。
油温は常に80度程でよく冷えています。
燃費をとるか油温をとるか悩ましいところです。

ページ移動