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自主運用ETC 改良?

2016.04.24

GWのツーリングに向けてETC車載装置の改良を検討します。

自主運用ETCの是非はさておき、今までのシステムは単三乾電池8個を使用して12vを作り出す仕組みにしておりました。
特に問題なく使用できていましたが、電池がかさばること、電池の残量が不明確で安心できないなど気になる点があったのでその対策です。
本来、バイクのバッテリーから12vを供給すれば電池の残量を気にする必要は全くありません。
しかし、パーキングエリアや観光地でバイクを離れるとき、ETCカードの挿入された車載装置をそのまま放置するわけにもいかず、その都度カードを抜いたり、電源を外したりするのは少々面倒くさいのです。
バイクのETC装置こそタンクバック1つで完結するような簡易なシステムであるべきだと感じます。

んで、スマホの充電に使用するモバイルバッテリーを電源にしてETC装置を稼働できないか検討します。

所有するトヨタ純正ETC装置(デンソーOEM)は、音声案内の付いていない最もベーシックなタイプです。
この手の電子機器は内部的に5vもしくは3.3vの回路で動いていることがほとんどですから、モバイルバッテリーの出力を直接入力させれば効率よく電源を供給できるはずです。

まずは装置を分解して調査から。

大きく分けると3つのブロックで構成されていました。
最も面積を占めるのが電源のブロック(赤枠)です。
青枠のエリアがETC関連の専用チップでSONY製。
カードの情報を処理するなどシステム全体を統合するのが黄枠のチップです、デンソーのカスタムチップですが、おそらく日立系のマイコンではないかと推測。

電源部を調べると、ステップダウンタイプのスイッチングレギュレータで5vを生成し、さらにシリーズレギュレータで3.3vを作っていることが判りました。

電源部をバイパスしてモバイルバッテリーからの5vを直接入力してやれば理論的には動くはず..

しかし電圧の不安定な車載機器だけあって電源周りの作り込みはかなりしっかりしていて、常時電源、ACC電源共に7.5v以上の電圧がないとリセットされて回路が動作しないように作られている様子。
単純にバイパスして5vを印加するだけではダメでした。
いくつかの電子部品を外せば回避できるはずですが、貴重な軽登録の車載器を御釈迦にするのもイヤなので、5vを直接入力する方式は断念。
5vを12vに昇圧して駆動する方式にしました。
むしろ効率悪くなって悔しい。

つづいてアンテナを改修します。

自動車用ETC車載器のアンテナは、フロントウィンドウに貼り付けるタイプが多く、バイクに設置すると表裏が逆になってしまいます。
ETC装置の作動状態を示すインジケータも裏側になるため、正しく動作しているのか確認するのも困難です。
アンテナケースを作り直して防水かつインジケータが見やすい構造にします。

ジュラコンからCNCで削り出します。

少々野暮ったいけどとりあえず形になりました。

アンテナ基板を組み込み、LEDを配線した後シリコーンで封入して完成!

最終的にこんなシステムになりました。

小型のタンクバックにモバイルバッテリーとスッキリ収まります。
満充電なら5日間以上電源入れっぱなしでも大丈夫です。

オイル、メーター球交換

2016.04.21

1年ほど経過したファイナルギアのオイルを交換しました。
前回、LSD向けのハイポイドギアオイルを使用しましたがその結果が気になります。

↓抜き出したファイナルギアのオイル

透明感は失われているものの、かろうじて赤いオイルであったことが確認できます。

外したドレンボルトは相変わらず鉄粉がモサモサです。(左側)

しかし、フレーク状の欠片が混じることは無くなり、極めて目の細かいクリーム状の鉄粉に変わってきました。
初期アタリは付いたということなのでしょうか?

同時に交換したエンジンオイルは、半年500kmほどの使用で真っ黒になっているものの、ドレンに付いた鉄粉はずいぶん少なくなりました、オイルクーラーが効いているためか極端に油温を上げたことも無いので、さほど劣化しているようには感じられません。

前回同様、ファイナルにトヨタ純正LSDオイル、エンジンにバルボリンを投入してオイルの交換は完了。

続いてメーター球を自作のLED球から既製のLED球に交換します。

直径10mmに収まる市販のLED球はほとんど無く、SMDタイプのLEDチップとT9ソケットを組み合わせて適当に自作したのでした。(下側)
そのため、配線がむき出しで美しくない上にショートの危険があったため、転ばぬ先の交換です。

構造上明るいメーターではないので、交換してもほとんど変わらず。

2016 車育 湘南

2016.03.27

昨年に引き続き車育湘南にウラルを出展してきました。

先日付けた銃架に電動ガンのPKMを装備してかなりアレな感じに...

コンセプトはURALのデモ動画に出演する車両です。

多くのウラルオーナーはMG34とか42を載せてドイツ軍装化する傾向にあるようですが、コピーバイクとは言えロシアで独自に進化した車両なのでロシア装備にするのが自然かなぁ、と。
Хорошо!ロシアクオリティ!

というか世界的には「ドイツ軍装 ≒ ナチ」を連想する人も多く、タブー視される傾向にありますからそこはまぁ、空気を読むことに。
なにげに海外からのアクセスあったりします、このブログ。

さすがに銃架を載せたまま会場入りするわけにはいかず、毛布を巻いて船の中に隠して運搬しますが、むしろその方が怪しい感じでした・・・。

Old Timer Garageから輸入したMGピントルも中々良い出来です。

会場ではDP28の無可動実銃を載せた知人のウラルと相まって見学者の興味をそこそこ集めることが出来ました。

いやぁ、楽しかった!

First aid box塗装

2016.03.13

一旦取りつけたファーストエイドボックスですが、色の違いが少し気になっていたため、MGマウント塗装のついでに塗り直しを行いました。

ツールボックスの塗装で余った塗料を使用して銃架と一緒にスプレーガンで塗装します。

ついでに取りつけボルトをあらかじめ用意しておいたステンレスボタンキャップボルトに交換。
トランクリッドのステーに共締めするため板厚が増し、元々付いているネジではロックナットのナイロン部分にネジが掛からないのでした。
いずれ緩んで外れてしまいそうなので、元々付いていた16mmから少しだけ長い20mmのボタンキャップボルトに交換です。

この手の特殊なボルトはホームセンターなどではまず在庫していません。
ひと昔前なら入手に大変苦労したところですが、今ではネジ専門のネットショップが無数にありますから簡単に手に入れることが出来ます。
良い時代になったものですね。


そして装着!

後付け感は無くなり、遠目には標準装備のようです。


ファーストエイドボックスに何を入れるか?
これを考えるのも悩みどころです。

ファーストエイドボックスを本来の目的で使用する確率はとても低いですから救急用品にこだわる必要も特にありません。
海外のショップではシャレでウォッカの小瓶とオイルサーディンの缶詰を詰め合わせて販売しているところもあるようです。
フタを開けたらマトリョーシカが並んでいるとか、ネタに走るのも良いかなぁと考えましたが、とりあえずは普通に救急セットで打線を組むことにしました。

救急セットと救命ハサミ、とげ抜きピンセット

救急セットの中身は

 ・サーマルブランケット
 ・ウォータープルーフ絆創膏
 ・ノンアルコールワイプ
 ・ハイドロコロイド絆創膏
 ・滅菌ガーゼ
 ・包帯
 ・防虫ワイプ
 ・サージカルテープ
 ・鏡
 ・安全ピン
 ・三角巾
 ・綿棒
 ・ラテックスグローブ
 ・防水メモ帳
 ・4色ボールペン

箱に収めるとこんな感じです。

まぁ、使うことは無いでしょうから自己満足なんですけどね。

MGマウントの装着

2016.03.06

先日購入したMGマウントの装着を実施しました。

船に大穴を開けることになるので失敗は許されず慎重に作業を進める必要がありますが、なにぶん情報が少なく国内外のWebをあさっても取り付けの事例はほとんど出てきませんでした。

とは言え位置決めさえ正確に出来れば難しい作業ではないのが救いです。
最も必要なのは船に大穴を開ける勇気かもしれません。

穴を開けてから「位置が違ってましたテヘペロ♪」というわけにはいかないので、マウントの当たり面を模したモックアップを作成して位置を割り出します。

↓作成したモックアップ

実物を計測してノミとヤスリで整形しました。
まさか銃架の取りつけで木工をするハメになるとは思いもしませんでしたが...

位置合わせをしてみると、予想通りフットレストとバンパーの取り付けボルトが下側のマウントと干渉することが判りました。
MGマウントを加工する方が簡単なので、マウントの干渉部分を切削することで船側の加工を最低限で済ませるようにします。

一旦バンパーの取り付けボルトを外し、モックアップを適切な位置に配置。

その状態で位置をマークして穴を開ける場所を割り出しました。

下穴を開けてから50mmのホールソーで一気に加工!

見事な大穴が開きました。

加工済みのMGマウントを仮付けして船にネジ穴を開けてから付属のボタンキャップボルトとロックナットで固定します。

MGマウント自体、製造時に出来たと思われる微妙なゆがみがあり、船の板金と完全にフィットする訳ではありません。
微妙な隙間が出来るため、あまり強くボルトを締めると船の板金が歪むので注意が必要です。
と、いうかそれに気付いたのは僅かに歪ませた後でしたが...w
ロックナットですし、軽くテンションが掛かる程度に締め込めば十分です。

船の板金とMGマウントの接触部には液体ガスケットを塗り、雨水が入らないようにシーリングしました。

黒色のままでは少し違和感があるので近い色で塗装。

そしてとりあえず完成!

手探りの状態で作業したと考えれば及第点でしょうか?

足でバックギア

2016.02.14

先日、サイドカーの集まりに参加したときのこと。

車両を並べるためサイドカーを移動する知人の所作を見ていると・・・

なんと!先ほどまで前進していたのに何の操作もなくいきなり後退を始めたではありませんか!
あまりにもさりげなかったので一瞬気づきませんでしたが、タネを明かせば足でバックギアを操作しているとのこと。

ニュートラルを出して左手でクラッチを握ったまま股間に手を伸ばしバックギアを操作するのはお世辞にも格好良くありません。
ただでさえサイドカーがバックすると驚かれるのに、ノールックでバックギアの切り替えが決まれば最高にクールです。

ぜひあの技を習得しなければ!

と、言うことで自宅前の道路で意味も無く前進、後退を繰り返し足でバックギアを操作することに成功しました。

海外ではタンク横のレバーで操作するキットが売られていますが、足で操作できればハンドルから手を離す必要がありません。
特に出庫時など始動直後でエンジンが不安定なときにスロットルから手を離すと、アイドリングが持続せずエンストすることがしばしばありましたからこの技を習得すればそれも解消されます。

マイナーな乗り物だとこの手の裏技?を仕入れるのに一苦労です。
やはりネットだけでは伝わらない情報を得られるオーナー同士のオフ会も大切ですね!

ファーストエイドボックス装着

2016.01.31

1月は今日で終わりですが、とりあえずあけましておめでとうございます。
早いものでウラルに乗り始めてから三年目を迎え、今年は車検というイベントが待ち構えています。

さて、真冬の寒さに乗車が億劫になる今日この頃、ウラルをいじってお茶を濁すことにします。

ウラルジャパンからなじみのバイク店を通していくつかの部品を取り寄せました。
銃架とFA_BOXの写真
↑ファーストエイドボックスとMGスタンド

ファーストエイドボックスの赤十字マークはネジで固定する仕様です。
ところが付属の袋ナットでは、ネジが底付きして固定できないという罠。
付属の袋ナット
いや、無理やりねじ込めば締結できるのかもしれませんが、ネジ部の溶接が折れてしまいかねないので、やむなく普通の4mmナットで固定したのでした。
むしろ、これぐらいのイベントが無いとロシア製品を買った気がしませんね。

さっそく側車に装着!
取り付けはトランクリッドのステーに共締めするだけなのでとても簡単です。
救急箱を取り付けた様子

若干色があっていないので塗りなおしたいなぁ。
でもまた取り外すのも少々面倒くさい...。

知人の話によるとフタの防水性に難が有るため、あまり重要なものは入れないほうが良いとのこと。
結構厚いゴムパッキンがついてるんですけどね。

つづいて実用性皆無なMGスタンドの取り付けを検討します。
取り付けの検討
ウラルのWebサイトにある説明では、船の形状は昔から変わっていないためすべてのモデルに取り付けできると書いてあります。
しかし実際にはフットレストやバンパーの留めネジに思いっきり干渉するわけで、相当な加工を余儀なくされます。
部品名称こそкомплект установки турели(タレット取り付けキット)となっていますが、キタコや武川のような親切なキットをイメージしてはいけません。
バイクカスタムではおなじみの「付く」んじゃなくて「付ける」んです。

まずは何処をどのように加工すればよいか目安をつけるためモックを作ります。
モックの画像
試作1号は加工が簡単な木っ端でつくりました。

これを基になるべく船側は温存し、ステー側を加工する方向で考えたいと思います。

うまく装着できるかは今のところ未定です。
取り付けられた暁にはPKMの電動ガンでも買っちゃおうかなぁ♪

2015走り納め

2015.12.31

ネタ切れ感が否めず、マンスリー更新すら怪しくなってきましたがちゃんとウラルで走ってますよ。
走り納めは遠回りしつつ近所のスーパーへ。

今年の夏ツーは別のバイクで行ったのでウラルの走行距離はあまり伸びませんでしたが、事故無く1年過ごせてなによりです。

年末の空いた道路だと20km走っても油温80℃に達せずオーバークール気味、オイルクーラーは効果覿面の様子。

ホイールリムの不具合

2015.11.17

海外のファンサイトやSNSでは以前から話題になっていましたが、アルミリムに亀裂が入り、最終的には割れてしまうトラブルが相次いでいる様子です。

以前、「April 2012」の刻印があるリムに対してメーカーがリコールを出した事を覚えている方も多いことでしょう。

しかし、今回の亀裂騒ぎは該当の年式よりも新しいモデル、それこそインジェクション化後のモデルでも発生しており、Googleの画像検索で「URAL rim split」とワードを入れるだけなかなかスリリングな状況を知ることが出来ます。
ハイスピードで走行中にこんな状態になったら命の危険に関わる事態です。

当初は運の悪い車両もあるもんだなぁ、ぐらいの他人事に考えていましたが、行きつけのバイクショップにお邪魔した際、「クラック入ってるよ~」と自分の車両にも忍び寄る危機を指摘されたのでした。
まぁ、4000kmほど本車後輪に使用してスペアと交換したホイールだったので差し迫った危機ではありませんでしたが…。
ホイールのクラック1
ホイールのクラック2
ホイールのクラック3
↑ 全部で5カ所ほどクラックが発生していました。
特に林道走行とか片輪走行とかハードな走り方はしていません。

それから目を皿のようにして残る三輪を観察すると、側車輪の1箇所にも極めて微細なクラックを発見。
リムの材質に起因したクラックではなく、スポークを組む作業でニプルをオーバートルクで締め付けることにより発生した施工ミスによる原因のようです。

ぎりぎり保証期間内でしたので2輪ともクレーム交換で対応。
すべてのホイールを外し、スポークの再調整をショップにお願いしました。

2013モデル以降のアルミホイールは高確率でクラックが入っていると思われます。
命に関わる事態に発展する可能性もありますから、随時観察して早期発見に努めていただきたいところですね。

ハブベアリング交換

2015.10.30

最初におことわりですが、この行為に全く意味はありません。
正直なところムダです、興味本位であることをご承知下さい。

ウラルのパーツリストを年代ごとに遡るとハブベアリングは30204→7204→6204と変遷していることがわかります。
ホイールハブやディスタンスカラーは共通部品であるためずっと変わっていないにも関わらず、ベアリングだけなぜ変わっているのでしょうか?

カラーやハブの寸法が変わっていないので先述した30204・7204・6204のサイズ(外形47x内径20x内輪幅14)も変わらず、何が違うかというとベアリングの種類が変わり、円錐ころ → アンギュラ玉 → 深溝玉と変遷しています。

円錐ころ →ラジアル加重(垂直な加重)アキシャル加重(軸方向の加重)の両方に極めて強いのがメリット
デメリットは、転がり抵抗が大きめ、2個を相対して使用する必要がある、予圧の管理が必要。

アンギュラ玉 →玉ゆえに転がり抵抗がころより小さく、ラジアル加重とアキシャル加重が受けられる
デメリットは、アキシャル方向の加重は1方向であるため2個を相対して使用する必要がある、高価。

深溝玉 →転がり抵抗が小さくラジアル加重とある程度のアキシャル加重が受けられる、最も一般的なベアリングで安価
デメリットは、アキシャル加重に弱い。

恐らくメーカーは長年培われた実績を元にメンテナンス不要で低コストな深溝玉軸受けを選択したのだと考えます。
ベアリングメーカーの努力でベアリング自体の性能が向上したこともあるでしょう。
四輪車にいたってもトラックや大型SUVを除いては円錐ころ軸受けが使用されることは希になっています。

サイドカーの場合、コーナーリング中に車体を傾ける事が出来ませんからアキシャル方向に掛かる加重はかなりなものになります。
おそらく当初はボールベアリングで強度や精度を満たすのが難しく、調整次第で長く使える円錐ころを使用していたのではないでしょうか?
それがメンテナンスを容易にするためアンギュラ玉を採用、さらにコスト削減のため深溝玉に変遷といった順当な進化を遂げていったのではないかと勝手に推測。

深溝玉軸受けに変更されて以来、アキシャル方向の加重を受けられるようにベアリング外輪にもディスタンスカラーを設けることで、内輪と外輪のズレを防止する仕様の変更がなされています。

前置きが長くなりましたが、早速ハブを分解してみます。
車載の工具のフックレンチでロックナットを緩め、カニ目レンチで予圧調整ネジを外すと簡単にベアリングにアクセスできます。

ベアリングの嵌め合いはハブの個体差によって様々で、ヒートガンで暖めるだけでスコンと外れるものやブレーキドラム側から車軸を挿入してハンマーで打撃を加えてやっと外れるものなど品質にバラツキがあります。

2013年モデルに使用されているベアリングはスウェーデンのSKF社製で世界シェアNo1の信頼できるベアリングです。

接触シール型のベアリングが使用されていますがベアリングを保持するカラーにはシールが無いため、車軸が水につかるとハブ内部に水が進入してベアリングが錆びて交換が困難になることが考えられます。
メンテナンスフリーな構造でも定期的に点検するべきかもしれません。

取り外したディスタンスカラーは油分が無くカラカラな状態。
乾燥した海外の気候であればこれで良いのかもしれませんが、湿潤な日本ではグリスアップしてから組み付けた方が良さそうです。

たったの5000kmほどしか走っていないためベアリングの劣化はまったくありませんが、日本人たるもの日本製のベアリングを使いたいところ。
NTNのベアリングに換装してみます。

本車側の前輪と後輪は純正と同サイズの6204-C3、
カラーの順番を間違えないようにベアリングドライバーで圧入するだけ。
外輪のディスタンスカラーにより適切なクリアランスが保たれるため緩まない程度に予圧調整ネジを締め込むだけで完了です。

側車輪は敢えて時代に逆行して円すいころの30204を試してみます。

そもそも側車輪は車軸自体が回転しているため、ハブベアリングは回っておらず、無意味なことは十分承知です。

まずはベアリングのグリスアップから。
世の中にはグリースパッカーなる便利な工具が売られていますが、厚手のビニール袋一つで代用可能です。

ビニール袋にお好みのグリスとベアリングを入れたら、その袋をモミモミするだけです。
今回はリチウム系の極圧グリスを採用しました。

円すいころは相対して組み付ける必要があるため、まずはアウターレースを圧入。

つぎにインナーレース→ディスタンスカラー →インナーレース →アウターレースの順になります。

↑ アウターレースを打ち込んだ状態。
本車のホイールシャフトを使用してガタがなくスムーズに回るように予圧ネジを調整します。

現行の予圧調整ネジはシールが付いていないため、NOKのオイルシールを打ち込んでおきました。

カタログスペック上は深溝玉ベアリングの2倍以上の強度がある円錐ころベアリングですが体感できるほど差があるかというと微妙です。
保守性優先でボールベアリングになったのも当然の流れなのでしょうね。

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