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増し締め

2022.02.06

最近、交差点などの右左折で横方向にGが掛かったとき、パキ!とかカン!といった音が聞こえるようになってきました。

機械にとって音は大切な指標で、普段と違いを感じたらその原因を速やかに特定し対策しないと大きなトラブルに発展する可能性がありますから軽視できません。

しかし元々ノイズの多い車両で音の出所を探すのは大変...
静止時に車体を揺すってみたところで走行中の負荷を再現するのは難しくなかなか場所を特定できないという罠。

まぁこういった異音はフレーム回りのネジがどこか緩み始めている事が大半なので、各部のネジを徹底的に増し締めしました。

結果2カ所の緩みを発見。

↑ サイドカーサブフレームの本車側ナット
↓ フロントショックアブソーバー上側のボルト&ナット

特にサブフレーム本車側はシートを外さねばならす、点検が疎かになりがちな場所です。
以前は溶接され外れなかった部材をメンテナンス性改善のためボルト留めにしたためか無理矢理感があります。

↑一般的な六角ボルトではシートのプレートに当たって回すことが出来ないので六角穴付きボルトが使われています。
しかし、上方のクリアランスが少なくスタビータイプの工具しか使うことが出来ないのですw

対症的な改善?ポイント(ディスクブレーキ回りやホイールハブなんかも)はウラルあるあるの1つですが面倒くさがらず確認しなくてはダメですね。

サイドカーダッシュボード改修

2022.01.03


サイドカーダッシュボードに装着した気象計。
最近の寒さでマイナス気温時のプログラム処理に問題があると気づいてしまいました、まぁ単に桁の消し忘れなんですけど…。


現状、表示器とセンサー本体が別体になっており、微妙に整備性が悪いところも気にくわなかったので作りなおすことにします。

新たに回路図を引き直し、CNCで基板を切削。

いくつかの基板を組み合わせて表示器とマイコン・センサーを一体化。

回路が出来たらプログラムを手直ししてマイナス時の不具合と表示範囲を改善しました。

マイナス19.9度まで表示し、それ以下の温度は"Lo"を表示する仕様にしましたが、居住地近辺ではその表示を見ることはなさそうですw

一体化してコンパクトにはなったものの、以前のものより見栄えはすこぶる悪いです。
まぁ、見えないからよいでしょう(^^;

激安ブレーキパッド

2021.12.13

昨年の東日本一周出発前に交換したフロントブレーキのディスクパッドがどうも良くありません。
装着当初より制動力が低くアタリがついてないからかなぁ、と思っていましたが、1年以上使った現在もほとんど変わらない始末。
人間の適応力は大したもので、効かないなら効かないなりの走り方をするので特に問題はなかったのですが、そろそろ我慢の限界です。

↑ 取り外して計測してみるも、5000キロ以上走っているにもかかわらず1㎜程度しか減っていません。
一応レースのスポンサーにもなっているメーカーのシンタードなんですけどね、ディスクとの相性が悪かったみたいです。

んで、今回用意したのは1000円でお釣りがくる激安パッド。

仮に使い物にならなくてもこれぐらいの価格なら気楽に見切りをつけることができますw
Amazonのレビューを見ても概ね高評価で特に問題はなさそうです、さすがに危険を及ぼすような製品という事はないでしょう。タブン

パッケージが某デ〇トナのパッドを彷彿させるデザインなのは置いておいて、バックプレートや摩擦材の作りが極端に雑ということも無いようです。

外したシンタードパッドと激安セミメタルパッド。
銅フレークの量は極めて少なくほぼレジンな感じがします。

あまり期待をせずに試走!

意外にも装着直後でアタリが付いていないにもかかわらず、以前のパッドより全然効くじゃないですか!
いままで付けていたパッドが如何に効かなかったのか思い知りました。

あとは減りが極端に早くなければ、何も文句はありません。
今後も激安パッドユーザーになっちゃうかもしれませんね!(^^

オイルゲージ改修

2021.11.28

ウラル乗りあるある、エンジンオイルのディップゲージがとにかく見づらい問題。
特に新しいオイルに交換した直後だと油面のラインがさっぱり判りません。

この手のディップゲージは液濡れのテカりを見るのですが、そもそもゲージ自体がテカっていて境目が判別できないのです。

ならばと言うことでテカりを無くす方法を考えました。
・ヤスリで微細な傷を付けて梨地にする
・黒く塗装する
梨地にする案を試してみたところ多少見やすくはなりますが激変するほどでは無し、塗装では高温のオイルにさらされると剥がれてしまいそうです。

んで思いついたのが黒染め処理。
猟銃用に買ったものの使わず死蔵していたガンブルーを試します。

なにやらこの薬品、今は日本で入手することが出来ない様子、大切に使わねば。


↑ 薬品に漬けると一瞬で黒く染まります。

さっそくオイルレベルを計測してみると・・・

いかがでしょう?くっきりハッキリ見えるではありませんか!
もくろみ成功です、塗装と違い金属自体を変質させているため高温のオイルに長時間つけても色が抜けることはありません。
コレは良いぞ!

側車輪ナット

2021.11.07

オイル交換ついでに色々点検していると側車輪にガタが出ている事に気づきました。

ハブキャップを外して様子を見るとナットがかなり緩んでおり、割りピンのおかげで脱落を免れていた様子です。
ホイールがわずかに動いてしまったためかシャフトには囓ったような痕も...

↑ 幸いひどい段付きにはなっておらずシャフトを交換する必要はなさそう。

原因は明らかにナットの締め付け不足です。
ナットの脱落防止のための割りピンが結果的に締め付け力不足を生んでいる疑惑。
割りピンを通すためキャッスルナットの谷と穴位置を揃える必要がありますが適切な締め付けトルク時に穴位置が合わないという...
締めるか緩めるかで調整するにも60度の幅は大きすぎます。

と、いうことでシムを使って調節することにしました。
まぁシム=その辺のホームセンターで売っているM20のワッシャーですけど。


そのままだとハブキャップを取り付けるワッシャー?の凹みに収まらないので外周を削って小径化します。↓

これで適正なトルクを極端に逸脱することなく割りピンをさしこめます。

まぁそれでも定期的な緩みのチェックはする方が良さそうですね。

サビ対策

2021.10.16

ウラルに乗り始めてはや8年目。
ぱっと見はきれいな状態を保っているように見えますが、よくよく観察するとそこかしこにヤレが目立つようになってきました。

特に困りものが塗装の下のサビです。
元々品質良いとは言えない塗装のせいか、塗装前の素材に付いていたサビが成長したのか塗膜がボコボコ浮いている箇所がチラホラと...
放っておくと鉄板に穴が空くほどのサビに成長してしまいますから早めの対処が必要です。


まずは浮いた塗膜ごとワイヤーブラシでガリガリとサビを削り落とします。
特に鉄板の継ぎ目は隙間から水が浸入し盛大に錆びています。
プラサフが塗られた形跡は無く素材に直接上塗りしているのも錆びやすい一因でしょうね...


サンドペーパで凹凸をならし、リン酸系の錆落とし剤で被膜を作ることで錆の進行を防止します。


本当はプラサフを塗ってから塗装した方が良いのですが、どうせ他の場所が錆びてまた剥がす事になるでしょうから比較的塗膜の強い2液性ウレタン塗料を直塗りしちゃいます。
最近のモデルは塗料にメタルフレークが入っていたり妙に凝っているため、全く同じ塗装を再現するのは至難の業ですが、塗料店に行けば遠目に近い色は出せるので500gぐらい作っておくと良いかと。


器具の準備と清掃が面倒くさいので刷毛塗りで。
8年も経つと多少の綻びは許せる寛容さが身につきますw

スポット的に塗装が浮いてる箇所がまだまだあるなぁ...
この作業は定期的なものになるハズなので、いつかのタイミングでイメチェンを兼ねて全塗装するのも良いかもしれませんね。
店によると思いますが、全塗の費用は20万円ほどで出来るようです。

ブランチパイププロテクタ

2021.10.09

「涓滴岩を穿つ」ギアチェンジの度に脛でこすられているためか、ブランチパイプの蛇腹部分が削れこのままでは穴が空きそうです、本来の言葉の趣旨とは逆でネガティブな意味ですけど...

エアクリ以降でエアを吸い込むと燃調のバランスを崩す可能性もありますから穴が空く前に何とかしたいですね。
この蛇腹タイプのブランチパイプは2013年モデルにしか使われておらず、遠からず調達不能になる気がしないでもありません。

とりあえずこれ以上削れるのを防ぐためにプロテクターの取り付けを検討します。

当初は金属板を巻き付けるか結束バンドで固定する事を考えましたが、後付け感が格好悪くなりそうなので蛇腹にすっぽりはまる部品を3Dプリンターで出力することにしました。

実測したポンチ絵を元に適当にモデリングします。

蛇腹にフィットするか確認するためのテスト出力を1つ作り、それを微調整して本番出力しました、我ながら見事にぴったりです(^^;

結束バンドなどの固定具を使用しなくても済むように、225°の円弧にしてすっぽりハマる構造です。
もう少し薄く作れば良かったとも思いますが耐久性とトレードオフですし、遠目には気づかないレベルなので良しとしましょう。

ちなみに3Dプリンターの出力には4時間ほど掛かりました...

ステンレススポークその後

2021.09.29

100km程度まではスポークの緩みをこまめにチェックしながらご近所を恐る恐る走っていましたが、初期の緩みもほぼ無くなり信頼性を担保できそうなので少し遠出も出来るようになりました。


すでに3タンクぶんほど走ってますから300kmは優に超えた事でしょう、河川敷の砂利にも突入していますからある程度負荷を掛けても大丈夫そうですね!

そろそろ側車輪とスペアもステンレススポーク化しても良さそうです。

サイドカーダッシュボード

2021.08.24

友人に預けた試作品が問題なく使えているようなのでサイドカーダッシュボードの型紙データを公開します。

等倍で印刷して利用下さい。
用紙がA2サイズと巨大なのでポスター印刷機能等を使用して分割出力するのが良いかと。

URAL_DB190307.pdf 111kB PDF形式

素材は3mm厚ぐらいの軟鋼板を想定しています(規格品3.2mm)、ホームセンターの資材コーナーで買えば700円ぐらいのサイズで3枚ぐらい切り出せるのではないかな?
5mm厚程度の木板を使うのも味があるかもしれませんね。

足下の圧迫感を感じず、邪魔にならないサイズを検討した結果7cm幅ぐらいに設定しましたが、図面の「フレームにより貫通する機器を取り付けられないエリア」には裏側に貫通する機器を取り付けられませんのでご注意を!
薄いゴムシートやスポンジシートを貼って傷が付かないようにすると良いでしょう。

下縁部には念のためモールを着けておきましょう、もしものとき搭乗者の足がスッパリ切れちゃうとイヤですからね。

また、ネジ部下の「しっぽ」は無くても問題ありません、素材の無駄も減らせますし切り出す手間も減るので切り飛ばしてしまって良いと思います。

DIYのお約束として自己責任でご利用下さい、このデータを使って作成した成果物はあくまで個人用に使ってね♪

最後に他の車両での適合性を検証頂いた同士に感謝を!

ハブベアリング交換

2021.08.22

ステンレススポークを組み上げホイールの振れ取りをしていると、リアホイールのハブベアリングの1つがおかしいことに気づきました。

まぁこんな事もあろうかと予備部品は常に用意してあります!

↑ 5年近く出番が無く箱はボロボロですが...。

不具合のあるベアリングを取り外し様子を見てみます、オイルシールを外すと...

↑ 保持器の一部が転げ出てきました、コレが原因なのでしょうか?

さらに保持器を外して内輪・外輪・転動体に分割します。

↑ 内輪のレースにフレーキングが発生しており、汚れたグリースに混じって金属粉がポロポロと出てきました。

↑ 外輪のレースにも損傷が発生しています...

↓ 8個ある転動体のうち1つがボロボロです。

フレーキングが発生した位置はレースのセンターではなく片側に寄っていることから、スラスト方向の強いストレスから発生したと推測されます。
サイドカーは車体が傾かないためモロに横方向の荷重がかかるからさもありなん。
おそらくフレーキング発生→金属粉がレースに詰まる→転動体にムリな力が掛かる→保持器破損といった流れでしょう。

ベアリング自体は世界最大手スウェーデンのSKF製ですから品質に問題があったとは思えません。

NTN製のベアリングに交換しましたが今後も同様の症状が発生しないか要注意経過観察です、短期間で再発するようならアクスルシャフトの締結力不足やディスタンスカラーの変形などが考えられそうです。

おまけ。


破損したベアリングではありませんが、ハブとベアリングの嵌めあいが甘く、外輪が空回りしています。
この辺りの精度の低さも影響してるかもしれませんね。

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