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ロッカーアーム スラスト隙間調整

2022.08.21

最近エンジンヘッドの音が賑やかになってきたのでカバーを開けてみました。
タペット隙間を調整するも、ロッカーアーム軸方向の隙間がだいぶ大きくなっているようです。


メーカー指定値が0.1~0.15mmに対し0.5mmぐらいの隙間がありましたw

純正パーツでいくつかの厚みのシムが提供されていますが入手性が悪いのでモノタロウから12x22のSPCC製シムを調達。
シムを重ねる事になるけどまぁ大丈夫でしょ(根拠無し)w

ロッカーアームのホルダーを外したらシャフトを固定している芋ネジを緩めてピンポンチで少しずつたたき出しシムを入れます。

規定値に収まるようシムの厚さを選択してスムーズに動くことを確認したら逆の手順で元に戻します。

この作業を左右のIN・EXで4回行い作業完了、熱膨張で動きが渋くなるとトラブルの元になりそうなので気持ち緩めにしておきました。

ロッカーアームを外すとプッシュロッドも外れるのですが、一部のロッドが微妙に曲がっていることを発見。

↑ 曲がっているため回る事ができず半分だけ削れてます。

すぐに問題が起きるほどの曲がりではありませんが、何れ交換せねば...

ウラルビレッジ訪問

2022.07.31

ウラルをテーマにしたキャンプ場「ウラルビレッジ」に知人が集まるということで行ってきました。

オーナーさん(村長さん)とは以前からの知り合いで、開村前から遊びに行っていたりもするのでお世話になりっぱなしです。

都内にも関わらず自然が多く残る「秋川渓谷」にあり、自宅から50km程度のお手軽な距離にウラル乗りの聖地?が有るのは嬉しいですね!
自宅からだと経路の大半が渋滞するR16なので2時間半ぐらい掛かっちゃいますけどw

↑ 村長さんがレストア中のURAL650ソロ

今回の主催、中部地方で走行会などURALの啓蒙活動を積極的におこなうЮさんの車両(左)と自車。↓

多くのウラル乗りが集まっても同じ車両は2つとなく各オーナーの個性有るカスタムはとても参考になります。

機械ばかりではなく動植物もいっぱい!
あまり市街地ではお目にかかれないナナフシなんかもいます↓

今となっては次期開催が当面不可能になってしまったロシアライドのフラッグとナンバーを飾ってもらっています。

ぜひ見に行ってね!

あきる野キャンプ場 ウラルビレッジ
https://ural-village.com/index.html

サイレントブロックその後

2022.06.28

大して経っていないのですが、初期変形の確認をするために先日交換したサイレントブロックの様子を確認します。

↓ フロント側ショアA90

こちらは硬めのウレタンゴムを低い圧縮で挿入したもの。
装着時と見た目に違いはなく乗り心地にも変化ありません。

↓リア側ショアA70

やや柔らかいウレタンゴムを少し圧縮して挿入したもの。
圧縮によりはみ出た部分がショックアブソーバのブラケットに当たり多少跡が付いてます、特に問題は無いですが一回り短く作れば良かった。

今のところ高硬度低圧縮、低硬度高圧縮共に変形している様子はありません、1年後2年後と様子を見てどちらが良いのか先の長い経過観察になりそうです。

ウレタンゴムの欠点である加水分解がいつ起きるかも気になりますが、今のところ良好です。

「サイドカーダッシュパネル」同人アイテム頒布

2022.05.21

こちらの記事で公開したサイドカーダッシュパネルを少数頒布します。

ウラルを愛する同志に向けたいわゆる同人アイテムです。
完璧な製品ではありませんのでその趣旨を理解できる方向けとなりますのでご承知さい。

頒布品の概要

ラグジュアリー感がアップするサイドカーダッシュパネルです。
日本ではほとんど使われないヘラ-ソケットを廃止しUSB電源とシガーソケットを追加します。
パッセンジャーの電熱ブランケットやスマホの充電、キャンプ地などでの電源確保等、様々な用途にお使い下さい。
バッテリーの状態を確認できる電圧計付きです。

厚めのステンレス鋼板を使用し外注で製作したため思いのほか高価になってしまいましたが、国外で売られている同様の製品よりは安価にできました。

特徴
・SUS304 t3.0 を使用した錆にも安心、丈夫な設計です。
・USB電源、12Vシガーソケット、電圧計、それらをOn・Offするスイッチを搭載。
・サイドカーの開口部がわずかに狭くなります。
・純正ヘラ-ソケット部の切除が必要です。

頒布価格 9,000円(送料別)
頒布場所 ヤフオク! 数量 5  完売しましたありがとうございます!

外観


スイッチ・電圧計・12Vシガーソケット・USB電源




電圧計・12Vシガーソケット・USB電源の位置は組み替え可能です。

装着の状態


パッセンジャー足下の空間


取り付け方法

1・下準備
標準のヘラ-ソケットを取り外し、Sidecar power outlet/fuse box(~2016 IMZ-8.1040-18083 / 2017~ IMZ-8.1040-18083-10 )のヘラ-ソケット取り付けステーをグラインダーや金鋸などで切除して下さい。

2・配線
サイドカーダッシュパネルの黒線をマイナスに、他方をプラスに繋いで下さい。

ヘラ-ソケットを外した際に空いたコネクタに付属の平型端子で接続するのが手軽です。(赤→プラス 茶→マイナス)

3・取り付け
上側のウィンドシールド取り付け穴に付属のM6ねじとワッシャーを使用してサイドカーダッシュボードを取り付けて下さい。
ウィンドシールド装着車はダッシュボードパネルの厚みで生じた段差を埋めるため、下側のネジ穴に3mm厚の板を噛ますなどして取り付けて下さい。
簡易的にはM6ワッシャー3枚重ねでおおよそ3mmになります。

※付属のネジや端子はあくまでもオマケです、適合しない場合はご自分の環境に合わせて適宜ご用意下さい。

カスタマイズ

サイドカーボディの傷をさけるため、ダッシュボードパネル裏面にはフェルトや薄いスポンジ等を貼っておくと良いでしょう。
また、パッセンジャーの思わぬケガを防止するためダッシュボードパネルの露出したエッジにはモールを付けると安心です。

ダッシュボードパネルはステンレス製であるためそのままでも錆びる事はありませんが、塗装したり木目調・カーボン調のカッティングシートを貼るなどして自分好みにカスタムして下さい。
その際は一度配線や電装を全て取り外し、塗装などの施工をしたあとに再度外した部品を取り付けて下さい。

免責

設計には自分の所有する車両を使用したため、年式や個体差などでダッシュボードパネルを削るなど小加工が必要になる場合が考えられますのでご承知下さい。

小傷につきましてはご容赦下さい。

サイドカースイングアームピボット改良?

2022.05.03

早速サイドカースイングアームピボットのベアリング化を試してみます。

まずはスイングアームを外します、ドライブシャフトを何度も引き抜くとベアリングに負担が掛かりそうなので今回は付けたまま作業します、そのかわり取り回しが悪くなるため外装に傷を付けないようにフェンダーをウェスでしっかり養生しました。

問題のカラーとサイレントブロックを外します。

M8の寸切りボルトと塩ビ管などを適当に組み合わせ簡易的な引き抜き工具を作り外しました。

外したカラー ↓

見事に曲がっていますね...
素材が軟鋼っぽく自ずと焼き処理もされていません、肉厚も薄く明らかに強度不足です。

↑ サイレントブロックもバリがひどくソ連味を感じるクオリティ

後は3D CADで設計したとおりに改良(?)部品に置き換えるだけです。
純正より2mm肉厚の炭素鋼製カラー、ニードルローラーベアリング、ポリウレタンゴム製サイレントブロックを組み合わせ、高張力ボルトで締め上げます。

↑ 内部的にはこんな感じ。

しかし鋼管の内径が座繰り構造で内部が狭くなっており用意した強化カラーが通せない事態を懸念しておりました。

フタを開けてみると実際座繰り構造...
しかし内径には余裕があり強化カラーを無事通すことが出来ました、ほっと一安心。


↑ 完成しても極めて地味です、元の状態と何が違うのか判りません

スラスト方向の固定をサイレントブロックで担い、荷重の大半をベアリングで受ける想定のハイブリッド構造にしてみましたが、現状信頼性が担保できていないため使用した部品の詳細は伏せておきます、結果が出るのは数年後か?

少し気になるのはウレタンゴムが加水分解で崩壊する可能性があることですw

外したカラーを観察 ↓

固定ボルトの端部から5°ほど曲がっています、両端もラッパ状に広がってますね。
普段空荷かつ特にアドベンチャーな走りもしない車両でコレですからほとんどの車両でこの現象は起きているのではないかと推測します。

サイドカースインアームピボットのサイレントブロックは定期的に点検した方が良さそうですね。

サイドカースイングアームピボット考察

2022.04.29

どうやらサイドカースイングアームピボットの曲がりはほとんどの車両で起きる可能性がある様子なので、設計や素材の選定に起因した構造的問題と考えられます。
実際高年式のモデルではサイレントブッシュはベアリングに置き換えられ、左右からボルトで締結されていたカラーも寸切りシャフトを通して左右からナットで締め上げる仕組みに変更されています。

ディスクブレーキモデルはスイングアームごと高年式に交換することで対策出来そうですが、ドラムブレーキモデルの車両ではその方法は使えません。

と、いうことで純正より強度が上がりそうなサイドカースイングアームピボットを考えてみることにしました。

スイングアーム側を加工せずに済むサイズでニードルベアリング化、そのままでは軸方向に移動してしまうため、サイレントブロックも併用するハイブリッド構造です。
カラーの径が4ミリ(肉厚2ミリ)増えるので純正よりかなり強靱になるはず?

果たしてうまくいくでしょうか?

サイドカースイングアームピボット点検

2022.04.26

本車サスのサイレントブロックがヤレているのを見て、サイドカースイングアームピボットのそれも同様に傷んでいるのではないかと気になってきました。

この部位のサイレントブロックが潰れるとスイングアーム自体が傾くため側車輪のキャンバー角が大きくなってしまうことがあります。

この写真はFBからの拾い物ですが、放っておくとこんな状態になってしまうことも...

自分の車両も確認してみます。

っん~? なんかボルトの角度が少々おかしな感じがしますね...

ドライブシャフトを外したり面倒くさい部分ではありますが、取り外して確認してみました。

ダメだこりゃ、サイレントブロックのヘタりだけではなくカラー自体も曲がっているような感じがします。

今のところキャンバー角が著しく変わるほどではありませんが早めの対処が必要ですね、とりあえずそっ閉じしてどのように対策するか考えてみることにします。

サイレントブロック交換

2022.04.16

サスペンション可動部のグリスアップでもしようと分解してみると、「サイレントブロック」なる部品が変形していることに気づきました。

↑ 本車フロント側サスペンション下部の様子。
車重や長年の衝撃でヘタったのか軸穴の位置がセンターから外れています。
サイドカーの場合、わずかにディメンションが変わるだけでも走りに影響が出たりしますから早めに交換した方が良さそうです、ゴムが砕けてカラーが直接金属と当たって損傷した事例も見たことありますから捨て置けません。

とはいえこのご時世、ロシアからの部品輸入には時間が掛かる可能性があり、今後の保守を考えると国内で部品を調達したいところです。
サイズやゴムの質、硬度が不明なのでいくつかサンプルを用意して代替部品を検証することにしました。

まずはサイズの計測。


計測したサイズからも判るとおりサイレントブロックはかなり圧縮して挿入されています、素手で抜き差しするのはまずムリなので、適当なネジやソケットを引き込みツールにして外しました。

すでに変形して不明確ですがおおよそ25x12x20(DxdxL)ぐらい、においや質感からニトリルゴムでショア硬度はA60~70ってところじゃないかと推測、これを元に部品を調達しました。
材質はニトリルゴムより機械的強度に優れるとされるウレタンゴムをチョイス。
硬度の高いゴムを低圧縮で使用する方法と低めのゴムを高圧縮で使用する方法の2種を試すことにします。
↓ 届いた代替品、ショアA90とA70のウレタンゴム

さっそくヘタレた純正品と交換します。

↑ フロント側は硬いA90を低圧縮で...
↓ リア側は少し柔らかいA70を多少圧縮して。

ゴムを圧縮すると解放された方向に伸びるので1~2ミリ短くても良かったかな?

どちらも割とカッチリ収まりましたが、検証結果が得られるのは数か月~数年後になりそうな予感。
上手くいけばコスト面や調達の容易さでとても有利になるので期待しています。

どうなるロシア情勢!

2022.03.08

ここひと月で急展開、いや、コレを書いてる間にも状況が刻々と変わっているような状態ですが、ロシアのウクライナ侵攻による影響を考えてみます。
まぁ素人の根拠に乏しい想像なので細かいことは色々ご容赦を。


当方、過去5回ロシアに渡航しトータルした滞在期間は2ヵ月を超えるぐらいの似非ロシアフリークです。

シベ鉄に乗ったり

ソユーズの打ち上げを見に行ったり
(正確にはカザフスタンのロシア租借地ですが)

ユーラシアの大地(の端っこ)を自分のサイドカーで走ったり

ロシアでは数々の楽しい体験をしてきました。

ロシアの人々は素朴で人情味があり、だけど自分の意見はしっかり主張する印象です。
一人で街を出歩いても危険を感じるような事は一度もなく、他に行ったことのある国よりよっぽど安全に感じました。

そんなわけですっかりロシアの文化を気に入り、ウラルサイドカーに乗る理由のひとつでもあるのですが、プーチン大統領率いる政権が仕掛けたウクライナに対する侵略戦争の制裁で瞬く間に国際社会からロシアは分断されようとしています。

すでに本邦からもロシアへの渡航自粛が発信され、コロナ禍が去ってもロシアへ観光に行くことは難しくなりました。
それも大変ショックですが、サイドカーブログとしては「今後ウラルを安心して維持出来るのか?」が一番気になる焦点になります。


現在のウラルモーターサイクルはロシアンサイドカーと言いつつも実際にはアメリカ資本の企業で販売されています。
もともと工場のあったイルビトは部品を組み立て輸出する外国の生産工場というわけですね。

まず気になるのがイルビトにおいて生産を続ける事ができるのか?と言う疑問。
国際社会の制裁により、現時点で大部分の銀行間取引やカード決済、PayPalなど送金が出来なくなっており、ただでさえ弱いルーブルの流動性がさらに低下、価値が1/3になっています。(おそらくさらに下がる)
加えて世界中の企業が独自の判断でロシアへのサービスや製品の出荷停止を始めており、ドイツ・イタリア・スウェーデン・日本など多くの国の部品を組み合わせて生産されている製品だけに部品の調達にも難が起きそうです。
いや、eBayでウラルやドニエプルの部品を売るセラーは販売地をカザフスタンなどの第三国に切り替えることで商売の継続を模索している様子ですから、すでに影響が出ていると言えます。

ソ連時代のネジひとつから自社工場内で生産し、内需に向けて販売する形態の工場であれば他国を切り離して生産を続けることも出来たのかもしれませんが、すでに工場の大部分が廃墟になり外需に向けて多くのサプライヤーから部品を寄せ集めて生産する今時のビジネスモデルではそれも難しいでしょう。

生産したくても資金がない、サプライヤーが提供してくれない、作ったものの運ぶ手段が無い等の理由で機能不全になる確率は低くはなさそうです。

もう一つはコレ。

ウラルモト社が各種SNSで投稿した記事です。
「STOP WAR NOW」この主張はもっともで強く同意するものです。
しかし、生産工場がロシアにあるというのが問題になりかねません。
と、言うのもロシア国内にも少なからずいるウクライナ侵攻に反対するデモの参加者をプーチン政権は大量に逮捕拘留しています、「虚偽情報」統制強化の法律も制定され、ロシア(というかプーチン政権)に不利益な発言は何らかの理由をこじつけて犯罪者に仕立て上げることが可能なのです。
現在のウラルモトはアメリカの企業とはいえ、生産工場が無関係でいられるかと言えばそれは難しく、ロシア政府による懲戒を受ける可能性はゼロではありません。
また、多くの西側企業がロシアを一時撤退する中、ロシアに利益をもたらす活動を続けるジレンマに向き合わざるを得ない可能性も出てきます。

これらの懸念はおそらくプーチン政権が失脚するまで続くと考えられます。
製品の生産が出来なければ、現在の在庫が尽きた後、内部留保でしのぐしかなく、長期になった場合はたして耐えられるのかとても心配な所です。


このような想像が杞憂で終わる事を願いつつ、戦争の早期終結とウラルモーターサイクルの安定した継続を応援いたします。
またロシアに行ける日を願ってНет войне!

当面は車両を壊さないようにいたわりながら運転するのが良さそうですね…

増し締め

2022.02.06

最近、交差点などの右左折で横方向にGが掛かったとき、パキ!とかカン!といった音が聞こえるようになってきました。

機械にとって音は大切な指標で、普段と違いを感じたらその原因を速やかに特定し対策しないと大きなトラブルに発展する可能性がありますから軽視できません。

しかし元々ノイズの多い車両で音の出所を探すのは大変...
静止時に車体を揺すってみたところで走行中の負荷を再現するのは難しくなかなか場所を特定できないという罠。

まぁこういった異音はフレーム回りのネジがどこか緩み始めている事が大半なので、各部のネジを徹底的に増し締めしました。

結果2カ所の緩みを発見。

↑ サイドカーサブフレームの本車側ナット
↓ フロントショックアブソーバー上側のボルト&ナット

特にサブフレーム本車側はシートを外さねばならす、点検が疎かになりがちな場所です。
以前は溶接され外れなかった部材をメンテナンス性改善のためボルト留めにしたためか無理矢理感があります。

↑一般的な六角ボルトではシートのプレートに当たって回すことが出来ないので六角穴付きボルトが使われています。
しかし、上方のクリアランスが少なくスタビータイプの工具しか使うことが出来ないのですw

対症的な改善?ポイント(ディスクブレーキ回りやホイールハブなんかも)はウラルあるあるの1つですが面倒くさがらず確認しなくてはダメですね。

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